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こんにちは、「備え・防災アドバイザー」の高荷です。今回は私の専門領域である「個人と家庭の備え・防災」「企業のリスク管理」に関連するテーマといたしまして、別荘地で気になる防犯・空き巣対策について解説させていただきます。家庭での防犯対策のポイントをご紹介することがありますが、別荘も一般住宅も基本的な防犯の流れは同じです。
そこで今回は、基本的な対策の流れとあわせて、リゾート地ならではの弱点を解消するためのポイントをご紹介いたします。

住宅の防犯対策のポイントは?

防犯対策を行う際には犯人の手口を知ることで住宅の弱点を知り、個別に対処することが重要です。そこでまず、警察庁が毎年公開している資料「警察白書」をもとに、空き巣被害の状況を説明します。

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テレビや新聞で報道される空き巣被害に関する情報では、鍵を強制解錠するピッキングや、ドアに穴を開けてのサムターン回しといった、テクニックを駆使した侵入手法をよく見聞きします。防犯対策を講じてもこのようなスキルを駆使されると無力化される場合があるため、なかなかに恐怖です。

ところが警察白書によれば、空き巣被害の原因として最も多いのは「鍵のかけ忘れ」とされています。高度な技術と貴重な時間を使わなければ侵入できない家の隣に、無施錠の玄関や窓が開いている家があれば、空き巣も楽な方を狙いたくなるのが道理ですよね。

つまり、住宅や別荘の空き巣被害を防止するためには「ちょっとした外出時にも鍵をかける」という対策が何より重要なのです。空き巣による犯行は、鍵をかけ忘れた玄関や数分の外出時に開けっ放しの窓があれば、5~10分で完了してしまいます。まずは自分と家族の防犯意識改善が大切です。

しかし戸締まりが万全であっても、空き巣を完全に防げるわけではありませんので、次項目では物理的な防犯設備導入のポイントをご紹介いたします。ちなみにテレビなどで「鍵のかけ忘れ」があまり注目されないのは、「ピッキング」といった言葉の方が視聴者受けがよいからに過ぎません。客観的な統計データに学ぶことが大切です。

 

具体的な防犯対策事例・おすすめのセキュリティ設備

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別荘も住宅も、防犯対策の基本は「空き巣が嫌がる家づくり」に尽きます。周囲の建物と比較して侵入しづらそうな家になっていれば、空き巣のターゲットから外れる可能性が高まりますし、地域全体がこうした家ばかりであれば、空き巣に狙われづらいエリアになっていくでしょう。

窓を強化する

戸建て住宅へ空き巣が侵入するルートとして、最もよく使われる経路が窓です。特に道路から死角になっている窓は進入口となりやすいため、対策を講じておきましょう。

  • 二重ロックにする
    窓に複数の鍵を取り付けて、侵入までの時間を稼ぐ方法です。比較的安価かつ手軽に行える対策ですので、とりあえずの対策として適しています。
  • アラームを取り付ける
    窓に不自然な振動が与えられると大きな音がでるアラームを取り付けます。ただしアラーム自体に窓を強化する効果はありませんので、他の施策とあわせて行うとよいでしょう。
  • 窓ガラスに防犯フィルムを貼る
    窓ガラスにフィルムを貼り付けることで、ガラス破りに時間がかかるようにできます。地震対策用に「飛散防止フィルム」なども売られていますが防犯効果は薄いため、分厚いフィルム(目安としては300μm~500μm以上の厚さ)を選びましょう。
  • 窓ガラスそのものを防犯ガラスに変更する
    窓ガラスに対する最も有効な対策は、窓ガラスそのものを防犯対応のガラスに変えることです。ドライバーやバール、バーナーなどを用いたガラス破りに時間がかかるようになるため効果的です。しかし費用や手間が大きいため、新築・リフォーム時に検討するとよいでしょう。

玄関を強化する

  • 鍵の強化
    古いタイプの鍵(ギザギザの鍵)はピッキングで簡単に破られてしまいますので、ディンプルキー(穴ぼこの鍵)などのピッキングに強い鍵に交換するとよいでしょう。
  • 二重ロック
    複数の鍵が付いているとそれだけ侵入に時間がかかりますので、二重ロックに変更するのも効果的です。ただし古いタイプの鍵では意味が無いため、種類を選びましょう。
  • こじ開け・穴開け対策
    ドアとドア枠の間に隙間があり、錠前のかんぬきが見えているような古いドアなどは、バールなどでこじ開けられてしまう場合がありますので、防犯プレートなどを取り付けるのがオススメです。

侵入を目立たせる設備を取り入れる

  • 自宅外周に砂利を敷き詰める
    空き巣は音が立つことを嫌います。玄関周りや目に付きにくい裏口周辺に砂利を敷き詰めると、歩いた際にジャリジャリと目立つ音が立つようになるため、侵入抑止の効果が得られます。
  • センサーライトの設置
    空き巣は自分の姿が目立つことも嫌います。門扉や玄関の周辺、外から目立ちづらい窓の周辺にセンサーライトを取り付けると、特に夜間の侵入を抑止できます。玄関前の常夜灯は夜間も付けっぱなしにしたり、センサー式にしておくのもよいでしょう。
  • 犬の飼育
    室内外でペットのイヌを飼育することも防犯には効果的です。さすが番犬と言われるだけの能力を有していますので、不審者を見たり気配を察知するとワンワンと声を上げてくれる可能性があります。別荘に出かける際にはぜひペットのイヌを同行させるようにしましょう。

 

別荘・リゾート地向けのオススメ対策

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別荘をお探しの時に、巡回管理を行っている管理事務所のある別荘地を選ぶというのも選択肢の一つです。別荘がリゾート地にあると、時間帯や季節によっては人通りが極端に少なくなることが考えられます。この場合は次のような対策をあわせて行うことが推奨されます。

数日の無人状態に有効なのが、タイマーを用いて照明やテレビなどを点灯し、在宅を装うという手法です。ON/OFFのタイマー機能が付いた照明やテレビ、コンセントに差し込んで使用する通電タイマーや、照明やテレビをリモコンでON/OFFできるタイマーなどを用いることができます。
ただし、よく観察してみれば在宅しているかどうかは分かりますし、固定電話をかけてみたりインターフォンを押してみたりといった方法でも不在が明らかになってしまいますので、長期間の不在には向きません。あくまでも数日間の不在に対する対応、または突発的な空き巣を防ぐという効果になります。

長期間別荘を留守にするときは、敷地の入口から見える形で防犯カメラなどを設置すると空き巣への抑止力として有効な場合があります。計画的な空き巣は事前に住宅の下見をすることがありますが、この際に防犯カメラが付いており顔を録画された可能性が出ると、侵入をあきらめさせる効果が生じます。
しかし空き巣もこうした防犯機材はよく研究していますので、安価なダミーカメラなどはすぐに見抜かれてしまいます。また抑止力のためにはカメラが外部から見える必要がありますので、隠しカメラにすると無意味です。またセンサーライトと組み合わせると夜間にも効果があります。

さらにホームセキュリティに加入することも有効な対策です。特に落ち着いたリゾート地に別荘を持っていたり、長期間不在にしたりすることが多いような場合、ホームセキュリティなどがないと空き巣にあったことにすら気づかず、被害の発覚が大幅に遅れる可能性もあるため検討が必要です。
ただし、ホームセキュリティそのものに侵入を防ぐための効果はありませんので、前述で紹介をした物理的な防犯対策をきちんと行い、侵入に時間がかかりそうな家づくりを行っておくことが大前提となります。すぐに侵入できる別荘の場合、警備員が駆けつけるまえに脱出できてしまうからです。

 

被害にあってしまった場合の損害を最小化する準備も重要

また、侵入を抑止するための方法ではなく、被害を最小化するための方法として、「貴重品を別荘におかない」「自宅や車のスペアキーを保管しない」といった対策も重要になります。鍵類が盗難にあうと、物理的な交換が必要になるため、盗難額以上の損害が生じてしまうためです。別荘在宅時には、ちょっとした外出時にもこのような貴重品を放置することのないように気を配りましょう。

※本記事は、高荷智也氏の知識と経験にもとづくもので、わかりやすく丁寧なご説明を心がけておりますが、内容について東急リゾートが保証するものではございません。
※本記事の情報は、公開当時のものです。以降に内容が変更される場合があります。
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