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箱根のイメージは何?って聞くと、「温泉」という答えがダントツに多いのではないでしょうか。僕も箱根へ移住する前は、温泉旅行へ行く観光地というイメージしかありませんでした。でも、実際に箱根へ住んでみて、箱根の一番の魅力は何ですかと聞かれれば、「山に住んでいながらにしてすぐに海にも行ける、外遊び派には最高の住み処!」と答えるようになりました。とくに釣り好きにとっては最高です。前後編にわたって箱根・伊豆半島の釣りの魅力を紹介します。

 

内陸を離れて海沿いへと移住

まずは、僕の自己紹介からさせていただきます。僕は生まれてからずっと、神奈川県相模原市と東京都町田市という、そこそこ海から離れた内陸に住んでいました。釣りは小学生くらいから始めて、父とともに相模湾の船釣りや、友達と相模川や多摩川などの川釣りへとでかけていました。よくある話なのですが、多感な青春期は釣りから少し遠ざかりましたが、大学を卒業して社会人になってからは、再び釣り熱がヒートアップしました。

最初に就職した会社は相模原市にあったので、住んでいたのも相模原市だったのですが、毎週土日は伊豆半島へと通う日々が続いていました。金曜の夜に出て夜のうちに伊豆半島へ入り、そして土曜の早朝から釣り。土曜の夜はそのまま伊豆半島で車中泊して、日曜の夕方に帰るというときも多かったです。しかし、これも大好きな釣りのためとはいえ、行き帰りの渋滞にはやはりうんざりしていました。もちろん交通費も馬鹿になりません。そこで社会人6年目に、海の近くへの移住を決断しました。移住先は知り合いも多かった神奈川県小田原市です。移住と同時に転職もしました。休日の釣り場の混雑を避けるために、平日に休める仕事に就くことにしたのです。

小田原市に住み始めて2年経ったとき、静岡県沼津市へ転勤という話が舞い込んできて、ふたつ返事で転勤&引越しをしました。小田原市に住んで相模湾沿いの暮らしを2年、沼津市に住んで駿河湾沿いの暮らしを2年と、念願の海沿いの暮らしに大満足でした。

会社員をしながら釣り雑誌に寄稿する、いわゆる兼業ライター&カメラマンをやっていたのですが、大学を卒業してからちょうど10年経ったときに、専業ライター&カメラマンになるチャンスが巡ってきたので、思い切って脱サラすることにしました。そしてこれを機に、妻の出身地である箱根町へと移住することにしたのです。海から離れるという不安は少なからずありましたが、一番近くの小田原なら車で30分もかからずに出られるし、山の中へ住んでみるのも面白そうだとも思いました。

 

各地の釣り場まで1時間前後

僕が住んでいるのは箱根町の宮城野という場所です。家から一番近い海は小田原で、車だと20分ほどの距離です。駿河湾だと沼津港までが1時間くらいです。そして、よく驚かれるのですが、同じ町内の芦ノ湖までもじつは20分ほどかかります。芦ノ湖が箱根町の西の端なら、宮城野は東の端なので仕方ないんですけどね。ちなみに、山梨県の山中湖までは、御殿場市を経由して1時間ほどです。これらの時間(距離)が長いか短いかという感覚は人によって異なるかもしれませんが、僕はこれらの場所へ1時間前後で行けるのでとても便利だと思っています。

 

標高500mのメリット

宮城野に住んで良かったと思えるメリットのひとつは、標高が500mあるという点もひとつです。箱根といっても海辺の町(小田原)とほぼ同じ標高の箱根湯本地区から、標高700mを越える箱根地区(芦ノ湖の湖畔)と、場所によってかなりの差があります。では標高500mで何が良いのかというと、じつはうちにはクーラーがないのです。近所の妻の実家にもありませんし、まわりの家でもエアコンの室外機はあまり見かけません。箱根でも住む場所(標高)によっては、真夏でもクーラーがいらないということなんです。一番近い海まで車で20分なのに、真夏でもクーラーがいらない生活ってすごくないですか? 箱根ではそれが実現できちゃうんですよ。ただし、冬は寒いということはその裏返しなんですけどね。

 

海沿いと山の中に住むことで

箱根へ住む前に沼津と小田原という海辺の町に住んでいましたが、海が至近距離にあるというのは、じつは不便な点もあるのです。一番はやはり塩害で、車や自転車などがサビやすいのは否めません。小田原に長年住んでいた知人も、直線距離で2㎞は離れないと塩害からは逃れにくいと言っていました。あと、湿気によるカビなども問題になるみたいですが、標高の高い箱根でも湿気には悩まされます。これは山中で涼しめの気候という点とトレードオフかもしれません。ただ、箱根に住んで15年が経ちましたが、海辺と山中どっちがいいかと聞かれれば、やはり山中のほうがいいですね。空気の美味しさと涼しい環境が、僕には合っている気がします。

 

芦ノ湖での釣り

箱根へ移住してからは芦ノ湖でもよく釣りをするようになりました。とくに好きなのがワカサギ釣りです。ワカサギ釣りと聞くと冬のイメージがあるかもしれませんが、僕のおすすめは夏です。小型が中心となりますが、大型に比べて苦味が少ないので、僕は夏のワカサギのほうが好きなんです。あ、食べるということが前提です。それに夏のワカサギ釣りは、ワカサギ用のサビキ仕掛けの空針だけで釣れるという点も手軽でいいんですよ。もちろんボートに乗る必要はありますけどね。

芦ノ湖のボート釣り

芦ノ湖のボート釣り。透明度が高く、誰もが「キレイ」と思えるのでは

あと夏のワカサギ釣りの良さは、冷涼な中で釣りが楽しめるというところなんです。真夏の海辺はうだるような暑さの中で釣りをすることになりますが、標高700mを越える芦ノ湖なら、真夏日や晴天のお昼前後でなければ、真夏でも涼しく釣りが楽しめます。逆に早朝や夕方は長袖が必要なくらいなんです。

芦ノ湖ではワカサギ以外にも、トラウト類やブラックバスの釣りも楽しめます。ただし、とても水がきれいな、いわゆる超クリアウオーターな湖なので、どちらの釣りもなかなか難しいフィールドといわれますが、魚のコンディションは抜群に良いという点が魅力です。

また芦ノ湖の箱根町側(関所がある地域)は箱根の中でも富士山がとてもきれいに見えます。この芦ノ湖越しに見る富士山は、日本有数の景観だと思います。箱根に住んで15年経っても、芦ノ湖を通るときには、富士山の姿を探しちゃいますからね。

 

早川での川釣りと秘密の場所

宮城野には早川が流れていて、ここで川釣りも楽しんでいます。一時期は早川の準漁業組合員にもなったほどです。早川は芦ノ湖を起点にして、小田原で相模湾へと流れ出ます。都内などから伊豆や箱根に向かう小田原厚木道路や西湘バイパスなどの終点となる早川インターチェンジは、この早川の河口に位置します。

早川の堰堤

早川の堰堤。桜のシーズンは特にゴージャスです

早川は河口近くを除いては、ほとんどの場所が急流で、堰堤(えんてい)が連なっています。僕が住む宮城野には、この堰堤を利用した管理釣り場があり、ニジマスやヤマメ、イワナなどの魚をエサ釣りやルアー、フライフィッシングで釣ることができます。もちろん管理釣り場外でも釣りを楽しむことができ、ウグイやハヤといった小物釣りが楽しめるポイントも点在しています。

すすきが有名な仙石地区には、早川の分流や湧き水による池があります。ここは箱根の住人でも知っている人が少ない場所なのですが、イワナ(放流後の野生化)やコイ、ウグイの他に、茶色いザリガニ、スジエビなどがたくさん生息し、天然のクレソン畑も広がっています。また、あまり良いことではないのですが、野生化したグッピーもいたりして、なかなか面白い秘密の場所なのです。

早川で釣れたニジマス

早川で釣れたニジマス。なかなかのサイズです

当初は、海辺の町から少し離れてしまうことに懸念はありましたが、今では移住して15年が経ちました。僕には箱根の暮らしが性に合っているようです。ちょっと余談になりますが、箱根はいつでも山に登れるので、ハイキングやトレランが、近所への散歩やジョギング感覚で楽しむことができます。僕はもともとスキー以外の山遊びに興味はなかったのですが、2014年にダイエットを決心しときに有酸素運動の一貫として、箱根の外輪山へとよく登りました。お陰様で半年で体重20kg、体脂肪率を10%落とすことができました。空気の美味しい山中で有酸素運動ができたのも、箱根に住んで良かったと思える副産物です。後編では伊豆半島での海釣りについてお届けします。
 
箱根・伊豆半島で釣りオンリーの休日はいかが?~海釣り編:伊豆半島」はこちらから
 

※本記事は、近藤利紀氏の知識と経験にもとづくもので、わかりやすく丁寧なご説明を心がけておりますが、内容について東急リゾートが保証するものではございません。
※本記事の情報は、公開当時のものです。以降に内容が変更される場合があります。
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