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現代の車とはひと味違った丸みを帯びた自由なデザインがクラシックカーの魅力です。ミニカーで遊んでいた子どもの頃、あるいは大人になって街やリゾート地を颯爽と走るクラシックカーを見て、一度は乗ってみたいと思った方も多いのではないでしょうか。

慌ただしい日常を離れ、豊かな自然のなかで自分らしい時間を過ごせる別荘ライフは、子どもの頃の夢や憧れを叶えるのにも理想の環境です。

別荘で趣味を堪能しよう 第3回目は「クラシックカーで出かけよう」。憧れのクラシックカーに乗り、木洩れ日のなかを走り抜ける緑豊かな別荘地の風は、きっと心地よいことでしょう。

 

STEP1:楽しみ方いろいろ。クラシックカーの今を知る

“クラシックカー”と聞くと、「壊れやすい」「値段も高い」といったイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。確かに年代が古く希少な車種は高額となり、さらに部品が手に入りにくいなど日頃のメンテナンスや維持・管理も多くの気遣いが必要です。
しかし、一方で「初心者の方でも気軽に楽しめるクラシックカーの世界があります」と語るのは、横浜の人気クラシックカー専門店『Evita(エヴィータ)』の森 敦史さん。

「お店にいらっしゃる方にも『壊れやすいのでは』『値段が高いのでは』『年間のランニングコストが……』と心配される方は多いです。もちろん車両ごとに値段は違いますし、車両の状態によってメンテナンスの手間や年間のランニングコストも変わってきますから一概には言えません。ですが、初心者の方でも気軽にクラシックカーの魅力を楽しむ方法はあります。『壊れにくい』『値段も手ごろ』な車を選べばいいんです。車によってはメンテナンスも含め年間のランニングコストが10万円程度という方も大勢いらっしゃいますよ」

昨今では、外観はそのままに国産のエンジンなど最新アイテムを搭載し、維持・管理のしやすさと快適さを兼ね備えたネオクラシックカーも人気で、クラシックカーの楽しみ方は広がっています。
フルオリジナルのヴィンテージカーにこだわりたい方。ベース車両だけ購入し、こつこつと自分で仕上げながら車いじりを楽しみたい方。そして、メンテナンスは苦手だけどクラシックカーでドライブを楽しみたいという初心者の方でも、気軽にクラシックカーを始められる環境になっています。

 

STEP2:気軽に楽しむクラシックカー選びのポイント

メッキの輝きと丸みを帯びたフォルムがクラシックカーの魅力

気軽にクラシックカーを楽しむうえで、ポイントとなるのが“修理のしやすさ”。車種にもよりますが、オリジナルにこだわった場合、60年代以前の車は壊れた部品が日本にない場合もあり、海外から部品を取り寄せなければならないなど手間・時間・コストがかかります。
また、60年代以前の車は操作の仕方にも現代の車とは違った気遣いが必要です。例えば1速に入れる際には必ず停止しなければならないなどの手順があり、現代の車の感覚で乗ってしまうと故障の原因になる場合もあります。

「それを考えると初心者の方には70~80年代のクラシックカーがおすすめです。部品の調達が日本である程度できますし、この時代になると操作の仕方も固まってきていてオートマとマニュアルの違いこそありますが、昔から乗っている方であればとまどいもほとんどなく乗れると思います」

また、こうしたクラシックカーは日常的に乗ってあげることでトラブルを未然に防ぐことができ、さらに安心して乗れるようになると言います。
「一番いけないのが、車に乗らないこと。ずっと乗らないでいるとブレーキのはり付きなど、現代の車では考えられないようなことも起こりえます。一番いいのは少しの距離でもいいので小まめに乗ってあげること。エンジンをかけてあげるだけでもいいんです。そうすることで車の状態が感覚としてわかってきて、車の不調にも気づきやすくなる。今日はいつもと音が違う。エンジンの吹けが悪い。少し白煙が出る……。そういうことに早めに気づければ対処もできて、大きなトラブルも未然に防げるようになります。突然の遠出で久しぶりに車に乗ったら途中で止まっちゃった、なんてこともなくなると思いますよ」

電子化された現代の車とは違うメカニカルなメーターユニット

 

ボンネットを開けるとエンジンが。ブラックボックス化した現代の車と違い、細部まで見渡せるエンジンを眺めるだけでワクワクする方も多いのでは。「エンジンがかからないときでも2~3カ所点検すれば大体の原因がわかるので、初心者の方でもすぐ慣れると思います」

 

STEP3:初心者にもおすすめしたい英国車「MG-B」

シックなスタイルが印象的な「MG-B」(80年式)

「MG-B」は、英国ブランド「MG」が1962年から1980年まで製造した車です。オープン・2シーター、いわゆるライトウェイト・スポーツカーの代名詞と言われ、英国ならではのスタイリッシュなデザインが愛され、当時はシリーズ全体で52万台以上も販売されました。

この人気が幸いし、現在の日本でも数多くの「MG-B」が出回っており、手ごろな値段で購入できるのが魅力です。
また、初心者の方にうれしいのが部品調達の心配がないこと。すべての部品が日本でも手に入れやすいので、海外から部品を取り寄せる手間もなく、メンテナンスも比較的しやすいのが特徴です。
さらに書籍なども豊富で、修理できるショップが多いのも安心。クラシックカーの入門車種とも言われており、初心者の方におすすめの1台です。

「スタイルもクラシックな雰囲気がありますし、オープンカーですので緑豊かな別荘地でのドライブも気持ちいいと思います。普段のアシとしても使える扱い易さも魅力です。チューニングパーツもいろいろ販売されているので、車に慣れたら自分好みのチューニングを楽しむことも。自分で仕上げたい方は車両価格が40万円代から、全体をリフレッシュして全塗装した車両は200万円前後であり、価格帯が幅広く、楽しみ方に合わせてお好みで選べると思います」

80年式の「MG-B」(228万円)。ゴム類をはじめ、内張り、ダッシュボード、キャンバストップを新品に。さらに、キャブ、クラッチ3点セットなど機関系がリフレッシュされ、2年の車検付き。塗装を好きな色に変更できるため、自分好みの1台に仕上げることもできます

 

STEP4:自分の感性と合う専門店を見つける

とはいえ、今までのお話は一般的な例です。車好きの方なら、ご自分のこだわりもお持ちでしょう。まずはクラシックカー専門店を訪れ、さまざまな車種をご覧いただく方がワクワクするのではないでしょうか。

「欲しい車種が決まっていなくても、ご予算、好きなブランドや国、サイズ(2ドア・4ドア・オープンカーなど)を教えていただければ具体的なご案内もできます。やはり実際にご自分の目で見た方が、よりイメージも掴みやすいと思います。
また、展示会やパレードなどクラシックカーのイベントに行けばいろいろな車種が見られます。オーナーさんとお話ができる場合もあるので、そこで情報収集しながらさまざまな専門店をめぐるのも楽しいのではないでしょうか」

さらに、いろいろめぐって「自分の感性に合った専門店を見つけるのも大事」だと言います。
「クラシックカーは一般のディーラーや修理工場などではメンテナンスや車検に対応できない場合が多いんです。メンテナンスや車検はどうしても必要ですから、購入した専門店に依頼することになり、お付き合いは長く続きます。ですからいろいろな専門店をめぐり、スタッフと実際に話してみて、自分の感性と合う専門店を見つけられると、トラブルのときはもちろん、用事がなくてもドライブついでに気楽に遊びに行けますし、ちょっとした相談もしやすくなり、安心ではないでしょうか」

また、ご購入後はクラシックカーのオーナーが集うクラブやイベントなどに参加して仲間をつくることも乗る楽しみを広げてくれると言います。
「Evitaでも定期的にツーリングイベントを行っています。朝7時に大黒ふ頭に30台ぐらいが集まってドライブに出かけ、コーヒーを飲みながら雑談を楽しむ気軽なイベントです。渋滞もなく、空気が澄んだ海沿いの道をみんなで走るのは最高ですよ。いろいろな方に出会えて情報交換もできるので、お客さまにも好評です。こういう場を活用すると車に乗る機会がしぜんと増えて、気の合う仲間もできて、クラシックカーの楽しさが広がっていくと思います」

ガレージでは64年式の「MG-B」を整備中。気の合う専門店と出会えたら、作業の見学やプロとの車談義も楽しみに

 

STEP5:相棒のクラシックカーで別荘へ出かけよう!

最後に森さんに別荘でクラシックカーと上手に付き合う方法をうかがいました。
「お客さまのなかにも別荘で乗られている方がいらっしゃいますが、普段は別荘に車を置いているのでなかなか乗れないとおっしゃっていました。クラシックカーは乗ってあげるのが一番のメンテナンスになります。ですから別荘だけでなく普段のアシとしてもクラシックカーを使い、別荘へもクラシックカーに乗って出かけていただきたいですね。
クラシックカーは乗る前に暖気をしないと走れません。急ぎたくても車のことを考えて少し待ってあげないといけない。それが心のゆとりにもつながります。ゆったりとした気分で運転を楽しみながら、別荘に出かけてみてはいかがでしょう。
また、別荘地でお乗りいただくなら近くにメンテナンスに対応する専門店や修理工場がないかチェックしておくと、いざというとき心強いと思います」

豊かな自然に包まれ、のんびりと自分らしい時間を過ごせる別荘ライフが、ご自宅のガレージでクラシックカーにキーを差し込んだ瞬間から始まるとしたら、その週末やバカンスのひとときはさらに長く豊かな時間を楽しめるのではないでしょうか。
相棒のクラシックカーで、ゆったりとした気分でお気に入りの別荘へ出かけませんか。緑のワインディングを颯爽と走り、心地よい風を感じながら……。そのときからあなたの別荘ライフは始まっています。

森さんの愛車はもちろん「MG-B」(77年式)。付き合いは5年になるそうですが、今も現役バリバリです

 

Evita(エヴィータ)

住所:神奈川県横浜市旭区市沢町 564-4
営業時間:11:00~19:00 定休日:月曜日

英国車・ドイツ車を中心に幅広い車種を揃え、「もっとクラシックカーを身近に楽しんでいただきたい」という信念のもと、フルオリジナルにこだわる方からネオクラシックカーがお好みの方まで、多様なニーズに応えるクラシックカー専門店。ご購入後のアフターメンテナンス、修理、カスタマイズの対応はもちろん、ちょっとした相談にもLINEなどを駆使して気軽に応えてくれるフットワークの軽さが好評。

撮影:内田 龍

第1回「豆からこだわるコーヒーのいれ方」~別荘で趣味を堪能しよう
第2回「オーディオが深める豊かな時間」~別荘で趣味を堪能しよう

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