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都心で働きながら、週末はのんびり自然豊かなリゾート地で暮らす、そんな二拠点生活に憧れる人は多いはず。遠距離通勤のラッシュに巻き込まれるのは避けたいが、新幹線ならどうなのでしょうか?今回はあなたの夢をかなえる新幹線通勤について調べてみました。

都心に勤めながらリゾート暮らしの課題のひとつは「通勤費」

自分のまわりを思い浮かべてみた時、静岡に住んで新橋に通勤、三島に住んで川崎に通勤、都内に住んで宇都宮に通勤、熱海から都内に通勤……、今まで出会った人のなかに新幹線通勤は意外にいました。国土交通省の統計で調べてみると平成26年分の新幹線定期利用者(年間延べ)は東北新幹線で約1623.6万人、上越新幹線で約732.5万人、東海道新幹線で約1418.7万人。すべての駅を網羅しているので相当数が利用していることになりますが、10年前の平成16年分で比べてみると東北新幹線は約1.5倍、上越新幹線は約1.6倍、東海道新幹線は約1.2倍に増えています(国土交通省鉄道郵送統計調査年報より)。
そこで気になるのが通勤費。はたして会社から全額出ていたりするのでしょうか?参考までに千葉県労働局の通勤手当の支給状況のデータを見ると、中小企業全体の平均では「支給制限あり」が45%、「支給制限なし」が55%、同様に大企業全体では「支給制限あり」が44.5%、「支給制限なし」が55.5%となっており、いずれも「支給制限なし」が10ポイントほど高くなっています。
また「支給制限なし」の場合、特急料金が含まれないことも。ほぼ2社に1社の割合で通勤手当は支給されるようですが、自分の会社がどちらかで大きく状況は変わります。負担のない二拠点生活を送るには、会社からの通勤手当の支給状況を把握しておくことは大切です。

そこでもうひとつ知っておきたいのが、「通勤費の非課税限度額」というもの。実は、今までの税制では通勤手当月額10万円を超える部分は所得とみなされ課税の対象とされていました。例えば軽井沢まで新幹線通勤をしているなら1ヶ月の定期代は12万5,060円。そのうち10万円は非課税ですが2万5,060円は税金でかかる為、12ヶ月で30万720円。これだけ余分に収入があるとみなされ税金がかかってしまいます。

 

税制改正で非課税限度額が10万円から15万円に引き上げ

通勤費に非課税限度額があることをはじめて知った人も多いかと思いますが、平成28年の税制改正大綱が可決されると平成28年1月1日にさかのぼって非課税限度額が月額10万円から15万円に引き上げられます。この改正案が生まれた背景には、新幹線通勤者や遠距離通勤者が増えていることに加え、シニア世代だけではなく若い世代にも地方移住や二地域居住に関心を持ってもらえる地方創生に政府が力を入れているので、二拠点生活を送るうえでは追い風。今まで会社から新幹線通勤手当が10万円以上出ている人は要チェックです。

月5万円分限度額が増えたことで、税金のかからないオトクなエリアも広がることになります。
今まで非課税の限度額で新幹線通勤するなら、東海道新幹線なら三島、上越新幹線なら本庄早稲田、東北新幹線なら小山までがその範囲。それが15万円になると東海道は静岡、上越は越後湯沢、東北は新白河、北陸は上田まで拡大されます。都市部から200キロ圏がカバーされることになり、都心で働く人の税負担は軽くなります。

 

非課税枠で利用できるエリアの新幹線定期代

15万円まで非課税枠が拡大したことを念頭に、主なリゾート地への新幹線定期代を調べてみました。

新幹線主要駅・東京からの通勤定期代

路線 駅名 1カ月定期代 標準所要時間
東海道本線
(フレックス通勤用)
小田原 72,580円 0:40
熱海 85,410円 0:50
三島 92,220円 1:02
新富士 118,740円 1:16
静岡 133,860円 1:30
東北新幹線 宇都宮 102,050円 0:56
那須塩原 129,720円 1:10
新白河 142,520円 1:25
上越新幹線 本庄早稲田 79,650円 0:48
高崎 101,720円 0:58
上毛高原 127,020円 1:14
越後湯沢 148,870円 1:28
北陸新幹線 安中榛名 108,530円 1:07
軽井沢 125,060円 1:21
佐久平 132,830円 1:30
上田 144,310円 1:40

1ヶ月の定期代金額だけをみると高額ですが、30日で割って1日当たりの片道交通費に換算してみると熱海で1,425円、那須塩原で2,162円、軽井沢で2,085円、越後湯沢で2,482円。
都内近郊の平塚~東京や熊谷~東京は片道1,144円(通勤定期ではなく通常の運賃の場合)なので、移動距離を比べると新幹線定期代はかなり割安といえます。

 

新幹線通勤という選択

賃貸に住んでも、ローンを組んで家を購入にしても、いずれにしても毎月住居費は必要です。誰しも予算に通勤時間、家や土地の広さ、住環境などを天秤にかけて、住まい探しをするわけで、選択肢のひとつとして新幹線通勤があります。
すでに新幹線通勤をしている人の声を聞いてみました。
熱海からのAさんは、家を出て都内の会社までは約2時間。都内に住んでいた時に比べ、朝起きる時間はほとんど変わらない。基本的に新幹線の通勤定期では自由席にしか座れませんが、こだまは自由席が多く、まず東京まで座っていけるとのこと。パソコンでメールチェックしながら通勤しているといいます。
那須塩原駅を利用しているBさんは、朝6時台に5本、7時台に4本運行されているので便利ですよ、とのこと。ただし、帰りの時間帯になると新幹線は1時間に1本、最終は22時台に那須塩原着なので、飲み会は早めに切り上げるそうです。かえって健康にはいいかもしれませんね。

首都圏居住にこだわると、利便性はよいですが電車は混雑、住まいの広さや間取り、日当たり、隣家との距離、庭など妥協する項目が多くなります。一方、新幹線通勤では通勤手当の制限を超えた額は自己負担となり、月々数万円かかることもありますが、自然豊かなリゾート地にゆったりと広い住まいを手に入れることができるメリットがあります。週末には野菜作りに挑戦など、子どもと土に触れあったり、那須、湯沢なら山登りやスキー、温泉めぐりも。自分が求める価値がそこにあるのなら、「新幹線通勤による二拠点生活もあり!」なのではないでしょうか。

関連リンク:東京−三島の新幹線通勤実践者が秘密にしておきたかった隠れメリット

※本記事は、平野ゆかり氏の知識と経験にもとづくもので、わかりやすく丁寧なご説明を心がけておりますが、内容について東急リゾートが保証するものではございません。
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