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“アジア・オセアニア地方”といった表現もされるように、オーストラリアは日本になじみの深い国です。利便性の高い国際都市とダイナミックな自然が共存することから、リゾート地として人気が高く、新婚旅行先や留学先としても常に人気上位にランクイン。世界一経済成長が続いている国でもあり、安定した不動産価格や豪ドルへの資産分散など、余暇を楽しむリゾートとしても投資先としても大きな魅力を秘めています。

そんなオーストラリアでは、不動産購入において日本と異なる点が多々あります。今回は、商慣習の異なるオーストラリアで不動産購入を成功させるために、知っておきたいポイントをまとめました。

ビザによって異なる?日本人が購入できる不動産とは

オーストラリア不動産の購入を検討するうえでまず知っておきたいのが、FIRB(豪州外国投資審査委員会)の存在です。オーストラリアでは、現地に住んでいなくとも不動産を購入することが可能です。しかし、日本人を含む外国人が居住用不動産を購入する場合、FIRBの規定により購入できる物件が制限されます。

例えば、オーストラリアに居住しておらず、12ヶ月未満の滞在ビザしか保有していない外国人の購入可能物件は、新築物件、「特区」として指定を受けたリゾート物件、FIRBの許可を受けた物件、宅地であり、それ以外の中古物件は購入できません。現在日本に住んでおり、別荘としてオーストラリア不動産を購入される予定の方は、この区分に該当します。

特区以外の中古物件を購入できるのは、永住権を取得している場合、もしくは学生ビザやリタイアメントビザなど12ヶ月以上滞在できるビザを保有しており、かつ居住する目的で不動産を購入する等、いくつかの条件をクリアした場合に限られます。また現地法人であっても、外国人が15%以上の株を所有している場合には外国人とみなされ、FIRBの規制を受けることになります。

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「弁護士」の選任と「エージェント」について

オーストラリアでは、公平かつ安全な不動産売買のために「弁護士」と「不動産エージェント」が重要な役割を担っています。

オーストラリアで不動産の売買契約を行う際は、売主と買主がそれぞれ弁護士と契約します。これは依頼人の利益を最大限に保護するためのもので、契約内容の交渉や確認、売買代金の受け渡しは双方の弁護士を通して行われます。支払いは弁護士が保有する信託口座にて行われ、決済時も弁護士同士でなされるため、売主と買主は立ち会いは必要ありません。また権利書は州政府に電子的に管理されるため紛失のリスクがなく、安心して取引ができます。

日本の不動産仲介業者に代わる存在が不動産エージェントです。買主は不動産エージェントと必ずしも契約する必要はなく、自分で売主側と交渉を進めることも可能です。しかし、売主側はプロのエージェントと契約していますので、日本とは言葉も商慣習も異なる中、プロ相手に不動産の売買価格や契約内容の取り決めについて交渉しなければなりません。そのため、オーストラリアにおける不動産購入では買主もエージェントと契約するのをおすすめしています。

買主にとっての不動産エージェントは、物件情報の提供、物件選びのアドバイス、金額交渉、弁護士の紹介や、契約内容の説明など、取引をサポートしてくれる心強い味方です。また、安心して公平な取引を実現するためにも、売主と買主双方の仲介を同一エージェントが行う「両手仲介」はオーストラリアでは原則として行われていません。

 

不動産購入における、日本との違い

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オーストラリア不動産の購入では、いくつか注意すべきポイントがあります。後から「こんなはずじゃなかった」と思うことがないよう、前もってチェックしておきましょう。

1つ目は、独自の商習慣「レジスター制度」についてです。オーストラリアでは、特定の不動産エージェントに現地を案内してもらった際に担当者がその人を見込み客として登録すると、ほかの不動産エージェントを通しての購入はできなくなる場合があります。たまたま目についた現地エージェントを通して物件見学したら、そこで見込み客と登録され、後日日系エージェントと契約しようとしてもできなかった、ということが起こりうるわけです。そのため、現地に向かう前からエージェントとは密に連絡を取り合い、信頼できるエージェントを決めたうえで見学に臨むことが大切です。

2つ目は、物件に瑕疵があった場合の考え方です。物件購入後、一定期間のうちにシロアリ被害や水漏れといった瑕疵が見つかった場合、日本では売主側の責任で補修するのが一般的です。しかし、オーストラリアでは事前に取り決めない場合、一旦契約が成立したら、買主側に補修の義務が発生する場合があります。そのため、買主は購入前に自己負担で物件調査を依頼するなど、責任を持って物件の状況を把握しておく必要があります。「事前調査によってシロアリや雨漏りなどのトラブルが確認できた時には、契約の解除や価格の再交渉を行える」といった特約を契約に盛り込むケースもあります。

 

不動産を購入するまでの流れ

最後に、オーストラリア不動産における購入までの流れをご紹介いたしましょう。

1)ご希望物件のお問い合わせ

Webサイトなどを通して気に入った物件が見つかったら、エージェントに問い合わせです。

2)物件のご見学

現地エージェントから、オーストラリアの経済情勢、不動産市況、購入する際の注意点、おすすめ物件等を聞きながら物件を絞り込み、現地見学へと進みます。
購入に際してはバイヤーズエージェントを利用する場合には、別途サポート契約を締結します。

3)お申し込みとご契約:弁護士と契約

購入を希望する物件が決まったら、エージェントを介してオファー(購入申し込み)を行います。オファーでは購入金額や購入時期を提示し、先方と大筋の合意に至れば契約へと進みます。同時に契約をサポートする弁護士を選任し、弁護士・エージェントと相談しながらホームインスペクション(建物調査)の実施、契約内容の再交渉、停止条件など特約を決めていきます。

4)弁護士事務所の信託口座に契約金の支払い

契約金は、弁護士事務所の信託銀行に支払います。買主売主双方の契約書へのサインと、双方弁護士間で契約金の授受を以って契約成立となります。

5)権利関係と土地家屋の調査

契約成立後は、弁護士と通して物件の権利関係に問題がないかチェックします。またホームインスペクションを手配し、シロアリ被害や水漏れなどのトラブルがないかチェックします。

6)残代金の支払い、決済、所有権移転

物件の状況に問題がなければ、引き渡しとなります。残代金を弁護士の信託口座へ振込み、引渡日になったら双方の弁護士の間で残代金の授受と鍵の引き渡しが行われます。なお全て弁護士間で行われるので、買主売主の立ち会いは不要です。決済完了となれば、そのまま弁護士が登記手続きを行い、所有権が移転されます。

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オーストラリア不動産の購入に関するルールや流れは日本と大きく異なるため、戸惑う方も多いかもしれません。知らなければ不動産選びに大きく影響する可能性もあるため、信頼できる不動産エージェントをパートナーに選ぶことがとても大切です。事前にしっかりルールや注意点を把握したうえで、あなたにぴったりの不動産を選びましょう。

東急リゾートのwebサイト内でもオーストラリア不動産情報を多数掲載しております。詳しくはこちらをご覧ください。

※本記事の情報は、公開当時のものです。以降に内容が変更される場合があります。
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