暮らし術 標高1100mにある妻の店「HeartVillage」の周りのセロリ畑も雪景色です。

八ヶ岳でスタイルのある田舎暮らしを実践している、友枝 康二郎さんのエッセイをお届けします。第4回は、山のカントリーライフを楽しむための「キモ」である、冬の過ごし方について。経験と知恵が生み出したその秘訣は、間違いなく「効き」ます。

八ヶ岳ライフに限らず、山岳リゾートでの定住もしくは別荘ライフでは、冬の過ごし方がポイントになってきます。
都会暮らしと大きく違うのは、寒さと積雪です。
それさえ克服できれば、あとの春夏秋はエアコンも必要無い心地良い季節なのです。
山岳リゾートで冬越しが出来ないと言われている方は、家がサマーハウス仕様で断熱が不十分だったり、森の奥深くの場所に家があって道の除雪が大変という事が問題としてあるようです。それと、雪道の走行です。圧雪路や凍結路など、その日の天候や時期によって路面のコンディションは変わります。
なので、SUVの様なしっかりした4WDの車が必要になります。後は、寒いからこそ愉しめる冬の過ごし方を満喫することです。
では、そんな冬暮らしの秘訣を教えましょう。

八ヶ岳山麓の冬

まずは、八ヶ岳山麓の冬の季節感を知ることが大事でしょう。
八ヶ岳は大きく分けて、南麓、西麓、東麓、北八ヶ岳とあります。どのエリアも一概には言えませんが、傾向を示すとすれば以下のようになります。

南麓は、山梨県北杜市のエリアで、南に位置する分、比較的暖かです。標高が800m辺りの農村地帯の雑木を切り開いた住居エリアがメインで、借景の良い環境が見つかれば富士山が見えます。別荘地は多くはありません。

西麓は、富士見、原村、茅野(蓼科)の諏訪エリアで、縄文の時代から栄え、中央高速、中央本線、国道20号線という交通のインフラも充実しています。諏訪6市町村18万人の都市で栄えていて生活には便利です。日没が遅いという利点があります。原村は晴天率が高いです。最低気温は標高で変わるので、私の住む標高1470mでマイナス15度位です。

冬の積雪の後の夕暮れ。我が家の庭も、雪のベールで包まれる。

冬の積雪の後の夕暮れ。我が家の庭も、雪のベールで包まれる。

東麓は、野辺山から小海町までのエリアで、晴天率が低く、冬はマイナス30度にもなる寒い地域です。牧歌的でサマーハウスには良い環境です。冬越しする定住には、それなりの覚悟がいるかもしれません。

北八ヶ岳は、奥蓼科や麦草峠あたりで、積雪も多く299号線は冬の間は通行止めになります。定住するエリアは極限られていて、ここもそれなりの覚悟がいるかもしれません。都会から移住するのに適しているのは、南麓や西麓のエリアでしょう。カナダや北海道の様な強者の冬が好みの方は、東麓も魅力的だと思います。ここでしか味わえない冬があります。

……と言うように、八ヶ岳山麓に住んでみたいと思われている方は、真冬の時期に土地とその環境を体感しに来ると良いですよ。

八ヶ岳は冬の景色が一番綺麗なんです。全てを雪のベールに覆われて白銀の世界になります。積雪があり、標高の高い地域ならではの景色があります。

 

暖かい家

八ヶ岳のどこに住むにしても、絶対条件は、真冬でも快適に暖かく過ごせる事です。まずは陽当たりを一日中取り込める環境です。
夏に土地探しに行くと、森の中の木洩れ日の環境が心地良いと感じるでしょう。
でも、冬になると、木洩れ日の陽射しでは暖かく無いのです。
朝日だけ当たるような環境より、日中から日没までの陽射しが当たる環境がBESTです。
南西の方向が開けた土地が良いのです。
殆どの土地が未整地なので、雑木や針葉樹が茂っています。家を建てる前に可能な限り伐採することをオススメします。
家が建ったら、広葉樹を借景を考えながら植樹してください。
そこに建つ家は、最高レベルの断熱性能で、陽射しを充分に取り込める窓や屋根の形状が大事です。
床下蓄熱や薪ストーブで、トイレも含めた家中が暖かい様にしましょう。
必要以上に大きくしないことも大事です。家を暖めるのにも熱量が多く必要になります。
また、サンルームを作る事をオススメします。
晴れた日には、室温が30度くらいになりますよ。
雪景色を見ながら、Tシャツと短パンで日光浴しながら寛ぐことが出来ますよ!

トリプルサッシと床下蓄熱、最高レベルの断熱性能で、真冬でも快適な見晴らし絶景の家です。 天気の良い日は、朝から日没まで暖房は必要無く、陽射しだけで家の中はポカポカ!

トリプルサッシと床下蓄熱、最高レベルの断熱性能で、真冬でも快適な見晴らし絶景の家です。天気の良い日は、朝から日没まで暖房は必要無く、陽射しだけで家の中はポカポカ!

 

山暮らしの車選び

陽当たりが良く、暖かい家造りが出来たら、どんな悪天候でも楽しく走れる4WDの車が必要です。
我が家は、ジムニーに始まり、テラノ、ジープチェロキー、ランドローバー、そして今はMini Crossover COOPER D ALL4がメインの車です。全長はコンパクトだけど車幅は1800㎜あるので、ゆったりと乗れます。

「メイン」と言うのも、八ヶ岳ライフでは、車一台では不便ですし、楽しく無いんです。交通手段が車なので、一人一台が基本。ゆとりがあれば、春夏秋の季節感を満喫出来るオープンカーも。八ヶ岳ライフをより愉しむことができます。

SUVの選択は、国産車でも外車でも、自分が乗りたいと思う車を買いましょう。今のSUVは、どれも雪道走行に優れていますので、好みと予算で決めてよいですが、八ヶ岳の借景に似合う車を選ぶのもポイントの一つです。

我が家のMini Crossover COOPER D ALL4は、スポーツカー的な面もあります。SUVでありながら、コーナーリングが速くて気持ちいいですよ。それに最新のディーゼルターボなので、トルクフルで燃費も良くて軽油は安い!経済的です。
それまでに乗ったSUVはどれも燃費が悪かったので、ガソリンスタンドで給油する度に悲鳴を上げていました。八ヶ岳ライフでは距離を走るので、燃費が良いことが絶対条件です。

森の中にある友人の家具工房へ。SUVだと、雪道の走行さえ楽しくなりますよ!

4WDの軽トラックもマストアイテム!田舎暮らしならではの車種だと思います。
ちょっと見方を変えれば、ツーシーターのピックアップトラックなんですよ!
何でも積めるので、薪だけでは無く、DIYの材木、ガーデニングの苗木、粗大ゴミの運搬など大活躍してくれます。
軽トラックの粋な使い方として、荷台をDeckとして使うと楽しいです。景色の良い場所に停めて、荷台にラグマットを敷けば寛ぎの空間に変わります。桜の時期には、木の下に停めて花見をしてもよいでしょうし、夕陽が綺麗な丘に停めて、コーヒーを飲みながら日没のTwilight Timeを愉しんだり、夜の牧場の道の真ん中に停めて、荷台に仰向けで満天の星空を寝ながら眺めるのも気持ちがよいです。使い方を変えれば、軽トラックって最高の車なんですよ!

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軽トラックに乗って八ヶ岳の道を走っていると、「ああ!僕はここに住んでいるんだなあ!」という実感があります。

我が家の軽トラックは、スバルのサンバートラックの4WDで、珍しいオートマチック。サンバートラックは、農道のPORSCHEと言われるように、PORSCHE911と同じリアエンジンでリア駆動なんです。なので、空荷でも走行が安定していて室内も静かです。コーナーリングもなかなか良くて、キビキビ走ります。サンバートラックだけが4気筒エンジンなので、力もあります。
足下も広々していて、長距離ドライブも高速走行も楽ちん!ただ、スバルでの生産は中止で、現在はダイハツがOEM生産しています。
程度の良い中古があったら手に入れた方が良いですね。

 

八ヶ岳の冬を愉しむ過ごし方

冬の要素は、寒さと雪です。
多分、海と暑さが好きと言う方は、八ヶ岳ライフには憧れないでしょうから、寒さと雪をどう愉しむかを話しましょう。
家の中はポカポカの家に住むとして、外の寒さに対して、ウィンターウェアを愉しむこと。
都会生活では、暑すぎて着ること無い、本格的な防寒ウェアをネット注文します。我が家は、冬に届くL.L.Beanのカタログを見るのが愉しみで、「今年はどれを買おうか!」と妻と楽しく見ています。
今は、ユニクロのヒートテックを始めとして、防寒ウェアの性能がとても良くて、そんな服を着て外に出ればポカポカです。
晴れた日には、スノーシューを履いて、森を散策しても良いでしょう。
暖かいコーヒーとサンドウィッチを持って、ピクニック気分で出かけましょう。

スキーやスノーボードのウィンタースポーツも、自宅からゲレンデに直ぐ行けるという贅沢さ!
ウィンタースポーツが好きだったら、雪が降った翌日はワクワクしてしまうでしょうね!

焚き火の設備を作って、仲間と焚き火を囲んで飲み会というのも楽しいです。
場所によっては、焚き火がダメな所もあるので、その場合はBBQですね。
BBQグリルでも結構暖かいので、調理が終わったら網を外して直火を楽しむのもよいでしょう。

ドラム缶を半分に切った焚き火台で、火を囲みながら仲間でワイワイ盛りあがる夜。

ドラム缶を半分に切った焚き火台で、火を囲みながら仲間でワイワイ盛りあがる夜。

人は、太古の昔から、火を囲み暮らしてきました。八ヶ岳ライフは、ある意味、人の原点に戻る暮らしなのかもしれません。

これから土地探しをされる方は、是非この1月から2月の時期に来てください。
この時期に来て、「住みたい!」と思えたら、問題ありません。

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※本記事は、友枝康二郎氏の知識と経験にもとづくもので、わかりやすく丁寧なご説明を心がけておりますが、内容について東急リゾートが保証するものではございません。
※本記事の情報は、公開当時のものです。以降に内容が変更される場合があります。
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