みなさんこんにちは。リゾートSTYLE編集部です。
「不動産の購入は相続税対策になる」といったお話は、みなさんお聞きになられたことがあるかと思います。そして同時に、「具体的にどういう仕組みで効果があると言っているの?」「本当に節税効果ってあるの?」という疑問をお持ちの方も多いようです。
そこで、今回は不動産を活用した相続税対策の仕組みを解説。おすすめ物件も合わせてご紹介いたします。
不動産を活用した、相続税対策の仕組みとは
相続税とは、故人から相続や遺言によって財産を受け取った場合に、その財産の合計額に対してかかる税金のことをいいます。総額が一定額を上回ると相続税を支払う義務が発生し、その税率は累進課税で定められているため、総額が高いほど税率も高くなります。具体的な税率については、国税庁のホームページでご確認ください。
不動産を相続した場合も、相続税の課税対象となります。ここでポイントなのは、不動産の価値をどのように評価するかという点です。相続の場合、不動産購入時の価格ではなく、相続時の路線価(道路に面している土地の評価方法)や固定資産評価額を元に算出されます。つまり、その不動産が実際に市場で取引されている金額ではなく、あくまで評価額によって相続税が決まるわけです。そのため、取引価格に比べて評価額が低い物件ほど節税効果が高い、ということになります。
また、不動産の評価額は「土地評価額+建物評価額」で算出されるため、マンションのように土地を区分所有する物件は土地評価額の割合を低く抑えられます。なかでもタワーマンションは高層階ほど取引価格が高騰するため、取引価格が評価額より大きくなりやすく、相続税対策として人気がありました。
相続税対策にリゾート物件がおすすめな理由
上記のように「取引価格と評価額の差が大きい」ことが相続税対策のポイントであることを考えると、以下の理由からリゾート物件がおすすめです。
- 都心に比べ、土地評価額が低い
- 建物評価額は構造と築年数から算出されるため、都心と地方で差が出ない
都心に比べて土地評価額が低く、需要の高いリゾート物件。取引価格と評価額のかい離が大きいため、相続税対策を考えている方にはぜひご検討いただきたい物件です。一方で、一般的な居住用物件に比べ、景気の影響を受けやすいリスクがあることも留意しておきましょう。
ホテルコンドミニアムで相続税対策
相続税対策にもおすすめなリゾート地の物件ですが、そのなかでもイチオシなのが「ホテルコンドミニアム」です。これまでご説明した相続税対策のメリットに加え、以下のような魅力もプラスされます。
- 自分たちの別荘として利用でき、滞在中は上質なホテルランクのサービスが受けられる
- 別荘として使わない期間は、ホテルとして稼動させることで賃料収入が得られる
- 物件の管理はホテル側に任せられるので、手間がかからない
相続税対策のみならず、休暇には自分たちの別荘として滞在を楽しみ、不在中の管理の手間はホテルにお任せ。さらにホテルとしての賃料収入もあるという、まさにいいとこどりの物件なのです。
おすすめのホテルコンドミニアム
相続税評価額をなるべく抑える、という観点で探すなら「比較的築年数が経っている(建物評価額が低い)」かつ「戸数が多い(土地評価額が低い)」という2つの条件をクリアしている物件がおすすめです。ここでは「鴨川グランドタワー」と「ホテルサンセットヒル」の2つのホテルコンドミニアムをご紹介しましょう。
1. 鴨川グランドタワー
鴨川グランドタワーは、自身の所有する部屋がどの程度ホテルとして稼動したかによって賃料収入が変動する、ハワイなど海外のホテルコンドミニアムにも多いタイプです。千葉県鴨川市にあるため関東近郊の旅行者がアクセスしやすく、またバブル期に建てられたこともあって充実した共用施設が魅力です。
相続税評価額が約47%圧縮され、約294万円の節税効果に
- 物件価格例:21,000,000円/広さ:96.71平米
- 相続税評価額:11,169,586円(建物:10,971,060円/土地:198,526円)
- 相続税率:30%(法定相続分に応ずる取得金額が5,000万円を超え1億円以下)の場合
(21,000,000-11,169,586)×30%=2,949,124円の節税効果
※平成30年度の固定資産税評価を元に算出しています。
※実際の所有資産によって節税効果は異なります。詳しくは専門の税理士へご確認ください。
【概要】
- 所在:千葉県鴨川市広場
- 建築年:1992年
- 総戸数:223戸
- アクセス:JR外房線「安房鴨川」駅下車、徒歩約13分(約1,040m)
- 共用施設:和風レストラン/男女別サウナ付共同大浴場/屋外プール(夏期/無料)/
展望バーラウンジ(33F)/自動販売機コーナー/売店等 - 備考:駅からの送迎バス有り(無料)
2. ホテルサンセットヒル
ホテルサンセットヒルは、ホテル全体の稼働率に基づき賃料収入が得られるタイプです。このタイプは他の沖縄のホテルコンドミニアムにもみられ、一般的な賃貸物件に比べて空室リスクが低いのが特徴です。近年国内外からの旅行者が増加した沖縄県にあり、なかでもリゾート地として人気の高い恩納村に所在することも、ホテルとして注目したいポイントです。
相続税評価額が約87%圧縮され、約845万円の節税効果に
- 物件価格例:32,300,000円/広さ:44.38平米
- 相続税評価額:4,103,330円(建物:3,832,595円/土地:270,735円)
- 相続税率:30%(法定相続分に応ずる取得金額が5,000万円を超え1億円以下)の場合
(32,300,000-4,103,330)×30%=8,459,001円の節税効果
※平成30年度の固定資産税評価を元に算出しています。
※実際の所有資産によって節税効果は異なります。詳しくは専門の税理士へご確認ください。
また、「【沖縄エリア】ホテルコンドミニアムの購入とお金のはなし」にて、ホテルサンセットヒルの購入シミュレーションもご紹介しております。この物件のもつ節税効果にご注目の方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
【概要】
- 所在:沖縄県国頭郡恩納村
- 建築年:1990年
- 総戸数:72戸
- アクセス:那覇空港から車で約47分 石川I.C.から約5分
- 共用施設:レストラン、ランドリールーム等
- 備考:全室オーシャンビュー
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今回は、不動産を活用した相続税対策についてお話させていただきました。ご自身の利用はもちろん、節税や資産分散、投資等の目線で不動産をお探しになられる方にもお役に立てていただける情報を今後もご紹介してまいります。