楽しみ方

別荘ライフをより謳歌していただきたいと、リゾート地の郷土料理をご紹介している当連載。第2回目の今回は、沖縄の郷土料理「ニンジンのシリシリ」をご紹介します。

自然の恵いっぱいの沖縄ニンジン『美らキャロット』

真っ青な空とエメラルドグリーンの海をはじめ、豊かな自然環境に魅せられて、沖縄で別荘生活を始める人は多いことでしょう。また、地元の方たちの温かい人柄や独特の食文化も沖縄の魅力です。太陽の日差しをふんだんに浴びて育った島の野菜は、他県から取り寄せる人もいるほどの人気を誇ります。今回の郷土料理「ニンジンのシリシリ」に使用するニンジンは、沖縄県糸満市で生産されている『美ら(ちゅら)キャロット』。糖度が一般的なニンジンの倍近くあり、生で食べても甘いのが特長です。ニンジンには、目や肌に潤いを与え、抗酸化力をもつビタミンAが豊富に含まれています。日頃から積極的に食べて、疲れにくい体を手に入れましょう!

「シリシリ」は沖縄の方言で「千切り」。子どもにも人気の家庭料理

「ニンジンのシリシリ」は、スライサーなどで千切りにしたニンジンと卵を一緒に炒めて作る、沖縄の家庭料理です。「シリシリ」とは「千切り」という意味の沖縄の方言です。スライサーを使う際の音「スリスリ」から名前がついたという説もあります。スライサーを使用すると、包丁で千切りしたものとは違う触感が生まれるため食べやすく、子どもにも人気。冷蔵庫にある食材で作れるという気軽さも手伝って、沖縄では長く愛されています。

材料(2人分)

ニンジン 1本
1個
少々
サラダ油 適量

「ニンジンのシリシリ」の作り方

  1. ニンジンはスライサーでおろす。卵は割りほぐして、塩少々を加えておく。
  2. フッ素加工のフライパンを弱火にかけ、油を引かずにニンジンを炒める。1分ほどして水分が飛んだら、油少々を加えて卵を回しかける。
  3. 中弱火にして、あまりかき回さないように時々フライ返しで全体を返す。卵に火が通ってきたら、塩少々をして火を止める。

 

専用のシリシリ器で、柔らかく甘みのある仕上がりに

普通のスライサーでももちろん作れますが、今回使用した専用のシリシリ器は、ニンジンの断面をザラザラにするので味がよく沁み込みます。千切りよりも柔らかい口当たりで、『美ら(ちゅら)キャロット』の甘みはほどよく、一度食べたらやみつきに! ニンジン嫌いのお子さんも食べやすい仕上がりです。沖縄では、卵以外にも、ツナ缶やさつま揚げ、またはそうめんと一緒に炒めたり、カレーパウダーで味付けする家庭も。ぜひ、オリジナルの「シリシリ」を作ってみては?

 

タカハシユキ

書籍、雑誌の料理撮影、企業広告、企業の商品開発など、フードコーディネーターとして活動。著書に『飲むだけくすりスープ』(大和書房)、『エブリデイ サンドイッチ』(河出書房新社)、『WMF圧力鍋レシピブック』(誠文堂新光社)他。

撮影:神林 環

※本記事の情報は、公開当時のものです。以降に内容が変更される場合があります。

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