暮らし術

こんにちは。沖縄在住の編集者でセソコマサユキと申します。僕が「なぜ」移住をし、「どうやって」沖縄で暮らしているか、そんなことをのんびりと綴る当コラム。前回「セソコ」のルーツの話をしましたが、今回はその続き。本島南部を巡りました。

「セソコ」のルーツの地、佐敷へ。

緑に包まれ、神秘的な雰囲気の漂う「つきしろの宮」

緑に包まれ、神秘的な雰囲気の漂う「つきしろの宮」

「瀬底」のルーツは本島北部、本部町にある瀬底島から名前をもらった、南部の佐敷に住む一族だった、というのが前回までのお話でした。そんな文章を書いたからか、そういえばしばらく「あの場所」に行っていないなー、と思い立ち、家族で本島南部巡りをすることに。あの場所、とは「つきしろの宮」のことです。
つきしろの宮とは小学校の裏の丘の上に佐敷上グスク(お城)の跡のことで、尚巴志500年祭を機に、佐銘川大主・尚思招・尚巴志・尚忠・尚思達・尚金福・尚泰久・尚徳の8体を合祀されています。「瀬底」のルーツに祀られた拝所ということで、移住したての頃だけでなく、近くに来れば立ち寄って「ご挨拶」していました。観光客はほとんど見かけることのないひっそりとした場所だけど、大きなガジュマルの木漏れ日や、丘からは中城湾や勝連半島が見渡せるなど景色も良くて好きな場所。ようやく家族四人揃って挨拶することができて、なんだか気持ちもスッキリしました。

大きなガジュマルの木に、子どもも嬉しそう

大きなガジュマルの木に、子どもも嬉しそう

 

垣花樋川(かきのはなひーじゃー)で水遊び。

休日は地元の人々で賑わう。海も見渡せる気持ち良い場所

休日は地元の人々で賑わう。海も見渡せる気持ち良い場所

南部へ来たら、是非立ち寄りたいのが垣花樋川(かきのはなひーじゃー)。石畳の急な坂道を100メートルほど降りていくと、湧水が湧き出る水場にたどり着くことができます。周囲にはクレソン畑も広がっていて、眼下には海を望むことができます。もともと水浴び、洗濯、野菜洗いなど生活用水として大切に使われて来た場所ですが、豊富な湧き水は夏でも冷たく、深い場所もほとんどないため子どもたちの遊び場になっています。いるだけで心が軽くなるような、とにかく気持ちの良い場所なのです。
「瀬底」というのは水に関係する名前だから、水の流れる場所は大切で、そういう場所に行けば、滞っていた気の流れも改善される、なんて誰かに聞いたものだから、思うようにいかない日々が少し続いたりすると垣花樋川に来ては「もう大丈夫」なんて思ったりして。ともかく、子どもたちが本当に楽しそうに遊んでいたから、そんな様子を見るだけでも幸せな気持ちになれました。

湧き水が豊富で、子どもの格好の遊び場

湧き水が豊富で、子どもの格好の遊び場

 

南城市のおすすめスポット

沖縄本島南部は那覇空港からもアクセスしやすい好立地。今回訪ねた南城市は世界遺産の斎場御嶽(せいふぁーうたき)のほか、絶景ポイントも多く、素敵なカフェややちむんの工房などが点在する注目のエリアです。

「つきしろの宮」からさらに奥に進むと現れるカフェ

「つきしろの宮」からさらに奥に進むと現れるカフェ

 

待ち時間はお店の脇で遊んで過ごす

待ち時間はお店の脇で遊んで過ごす

つきしろの宮を過ぎてさらに細い道を登っていくと、やがて坂を下り視界の開けた場所にでます。人通りなんてもちろん一切ないこの場所にあるのが「be natural」というカフェ。
地の食材を使った「本日のお任せランチ」は一皿一皿が美しく、食べても絶品で、なんだか贅沢な気持ちになれるカフェです。

ビーチに面した場所にある「食堂かりか」

ビーチに面した場所にある「食堂かりか」

 

本島南部では貴重な天然のビーチが広がる

本島南部では貴重な天然のビーチが広がる

もう1店は新原(みーばる)ビーチにある「食堂かりか」。食堂といっても客席はビーチのネパール料理の店です。素足になって天然ビーチの砂の感触を楽しみながら、海を眺めてのんびり。心から癒される、お気に入りの場所のひとつです。

沖縄は神奈川に住んでいた頃よりもずっと気軽に「旅」ができるようになった気がします。電車で何時間もかけなくても、車を30分も走らせればすばらしい眺めの海辺にたどり着くことができ、絶景のカフェにだって、リゾートホテルに行くことだってできます。子連れの電車移動はかなりの疲労度ですが、車だから楽チン。この島のサイズ感が、僕ら家族にはちょうど良いようです。

 
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※本記事は、セソコマサユキ氏の知識と経験にもとづくもので、わかりやすく丁寧なご説明を心がけておりますが、内容について東急リゾートが保証するものではございません。
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