お役立ち情報

こんにちは。アトリエ137の鈴木です。今回のテーマは、インナーテラスです。
雨の時などテラスに屋根があれば、その空気をいつでも楽しむことができます。また屋根があると、デッキ材も傷みにくく、長持ちしてくれます。
インナーテラスは、室内とはまた違った、屋外の感覚を味わいながらも外気や天候に影響されない快適スペースを実現させてくれるのが魅力です。

 

半屋外のインナーテラスの例

屋根のあるテラスは屋外でもなければ、室内でもありません。昔から日本人は「縁側」という外でもなく内でもない中間的な空間をうまく活用してきました。半屋外のインナーテラスは、縁側に通ずる日本人好みの空間と言えるでしょう。

事例:長野県軽井沢Sさんの家

母屋とゲストスペースの間にあるテラスは、空間を分けるものでもあり、つなぐものでもあります。おのずと人が集まる―― そんな中心的な空間になりそうです。

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事例:長野県軽井沢Hさんの家

両面に壁がなく、外の景色が家の中にあるような感覚になるテラスには穏やかな光が差し込みます。隣地の借景を活かしながら、より森に包まれた感じが出ています。

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事例:千葉県いすみ市Oさんの家

床や天井だけではなく、板張りの壁を室内から通すことで、より広がりを感じることができ、黒い外壁の重さを緩衝させてくれます。

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タイル張りのインナーテラスの例

テラスと言えば、ウッドデッキのイメージがありますが、タイル張りもワンランク上の雰囲気を出してくれるので人気があります。またメンテナンスがしやすいのも人気の理由に挙げられます。

事例:長野県軽井沢Mさんの家

軽井沢の森の景観に馴染むようにナチュラルな雰囲気のタイルにしています。屋外でも滑りにくいノンスリップにするのはもちろんですが、寒冷地では凍害の心配もあり、タイルの選定には注意が必要です。

041軽井沢Mさんの家

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掃き出し窓のインナーテラスの例

床面から天井面近くまである掃き出し窓は自然光や心地よい風を室内に取り入れる役割が大きいです。傾斜地や高台など眺望がよい別荘地では、掃き出し窓をうまく取り入れていることが多いです。

事例:静岡県熱海・伊豆山Yさんの家

掃き出し窓のよさは室内とのつながり、広がりを感じることです。大きなガラス戸を開放すると、テラスと一体になり、室内そのものがインナーテラスに変わります。

028熱海伊豆山Yさんの家2

028熱海伊豆山Yさんの家3

 

引込み戸のインナーテラスの例

引込み戸は視覚的な広がりを感じさせてくれるのはもちろん、室内とテラスとを一体的に利用することができることが何よりの特徴です。これにより「うち」と「そと」の隔たりはよりあいまいになり、人の動きも流動的になります。

事例:長野県軽井沢Cさんの家

7mスパンの大開口の引込み戸は圧巻。引込み戸を開けるとテラスと室内がつながり、ワンルームとして利用できます。

018軽井沢Cさんの家1

018軽井沢Cさんの家2

 

◆ ◆ ◆

インナーテラスをリビングとつなぐか、ダイニングとつなぐかでも空間の使い方や見え方がずいぶん違ったものになります。食事をするなど、積極的に利用される方はキッチンと近いほうがよいですし、ゆったりと過ごしたいという方はあまり動きのないリビングに近いほうがよいですよね。ご自身の生活スタイルにあったインナーテラスを考えてみてください。

 
写真提供:アトリエ137 一級建築士事務所

※本記事は、鈴木宏幸氏の知識と経験にもとづくもので、わかりやすく丁寧なご説明を心がけておりますが、内容について東急リゾートが保証するものではございません。
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