梅のつぼみがほころび始め、散歩や散策が楽しい季節になりました。春は、もうすぐそこ。自然豊かな場所で、ときにはゆっくりと緑や花々を愛でたいものです。たとえば足を延ばすなら、日頃の喧騒を忘れさせてくれる落ち着いた場所がいいですね。でも、遊び心をくすぐるオシャレなスポットも揃っていると尚嬉しい。そのどちらをも得られる高原リゾート地・栃木県那須の魅力を、今回はご紹介します。
「那須の御用邸」で知られる、不動の人気を誇るリゾート地
那須といえば、皇族の方々がご静養の場として使用なさる「那須の御用邸」があることでも有名です。北西部には雄大な那須連山の主峰・茶臼岳がそびえ、山麓地帯には歴史ある那須温泉郷も。東京から約180kmの場所に位置する那須は、東北新幹線を利⽤すると都心から約75分。東北自動車道を利用すれば、車でも首都圏から良好なアクセスで到着できる立地にあります。夏は涼しく、冬はスキーや温泉が楽しめるリゾート地で、1年中観光客に人気という点も頷けます。
悠然と佇む那須五峰と、自然の宝庫「那須平成の森」
那須の魅力として第一に挙げられるのは、何よりも雄大な自然でしょう。茶臼岳をはじめとした、朝日岳、鬼面山、南月山、黒尾谷岳など、それぞれ1500m以上の那須五峰が存在し、どんなときも来訪者を悠然と迎え入れてくれます。
これら山々のふもとにある「那須平成の森」は、豊かで貴重な自然の宝庫。ブナの自然林やミズナラ、コナラなどの森が広がり、そのなかを余笹川や白戸川が流れ、ツキノワグマなどの希少種をはじめとするさまざまな動物が生息していることも確認されています。
約560ヘクタールもの広大な敷地を誇る「那須平成の森」は、もともと「那須の御用邸」用地のおよそ半分にあたる土地でした。しかし、この豊かな自然の森を、国民が触れられる場として活用するとよいのではという天皇陛下のお考えを受け、平成23年5月22日、天皇陛下御在位20年の機会に日光国立公園「那須平成の森」として開園を迎えたのです。
園内には、自由に森を散策したり、自然体験が楽しめるゾーンもあります。また、「自然と人の橋渡し役」である、インタープリターと呼ばれるスタッフともに森を歩くプログラムも。インタープリターの解説とともに森の自然をじっくりと楽しみたい人にはおすすめです。
1380年もの歴史をもつ、那須温泉郷の名湯「鹿の湯」
那須には、湯めぐりに訪れる人も多数います。源泉が1380年も前に発見されて以降、次々と温泉が発見された那須温泉郷の湯は、皮膚病や婦人病、胃腸病、疲労回復などに効果があり、男女問わずさまざまな年齢層に人気です。温泉郷のなかで最も歴史の古い共同浴場「鹿の湯」は、その昔、俳人の松尾芭蕉も「奥の細道」の道中で立ち寄ったという名湯。「鹿の湯」の名は、矢に撃たれて傷ついた鹿がこの地の温泉に入り、傷を癒したというエピソードがもとになっているのだとか。
愛好家を魅了するこだわりのベーカリーと極上チーズケーキ
温泉でリラックスしたあとは、現地のオシャレなパン屋さんを訪ねてみるのはいかがでしょう。地元の食材を使う調理パンが評判のベーカリーや、無添加自家製パンが約80種類揃うこだわりのお店、また、那須御用邸の晩餐会でブレッドが食されたことがあるという老舗など、那須高原には、パン愛好家を魅了するベーカリーがいくつも点在しているのです。
そして、甘いものが好きという人に、ぜひ足を運んでほしい場所としては「チーズガーデン五峰館」もあります。ここは、「御用邸チーズケーキ」で有名なチーズケーキのお店。オリジナルブレンドのクリームチーズを生地に仕上げ、温度を調整しながら1時間ひとつひとつ丁寧に焼き上げる「御用邸チーズケーキ」は、チーズの濃厚な風味となめらかな食感に心が奪われます。「チーズガーデン五峰館」の店内には、那須ならではの牧場産の手作りチーズや、那須高原豚を使用したウインナー、栃木県産乳で作られたヨーグルトなども販売されているので、おみやげ探しにも最適です。
アウトレットやレジャーランドなど、多様な遊びが可能
自然に触れて、湯に浸かり、おいしいデザートで満たされたあとは、約150店舗が集まるリゾート型アウトレットモール「那須ガーデンアウトレット」でショッピングを楽しんだり、大自然に囲まれたレジャーランド「那須ハイランドパーク」で童心に返り羽を伸ばすというコースも。さらに、3月下旬までスキーが楽しめる「マウントジーンズ那須」でアクティブに体を動かして、最後の冬を堪能するのもよさそうです。
日常にはない豊かな時間を過ごせるトレッキング
実にさまざまな楽しみ方がある那須ですが、散歩や散策が好きな人にとっては、やはり外せないものがあるはず。それは、トレッキング。那須には、登山を手軽に楽しむコースから絶景を望める本格コースもあり、初心者から上級者まで山歩きを満喫できるのです。
そのなかで、今回は、家族連れにも人気の初級中級コースをご紹介します。ひとつめは、山麓駅から那須ロープウェイで8合目まで上がり、そこから途中までは歩道が整備されている「茶臼岳山頂コース」。こちらは、自生する高山植物の花々をゆっくりと見ながら散策できる約50分のコースです。
そして、最も利用者が多いという「峰の茶屋・茶臼岳登山コース」は、峠の茶屋(鉱山事務所跡)を出発後、整備された歩道を歩いて茶臼岳の山頂を目指す、所要時間2時間24分のコース。距離としては計3.1kmで、途中、噴煙を上げる茶臼岳の景観を楽しむことができるなど、手ごたえのあるトレッキングを味わえます。
そのほか、茶臼岳以外の山々の難易度の高いものを合わせると、9つほどのコースがある那須のトレッキング。那須の山々の絶景を眺め、緑の香りに癒され、鳥のさえずりに心躍る。日常では得られない豊かな時間の過ごし方に魅せられた人が、多く訪れています。
1968年開設の、歴史ある大型別荘地「相鉄の那須」
自然に触れるだけでなく、オシャレかつ上品な休日の過ごし方もできる那須は、長年別荘地としても愛されています。標高約600〜800mに位置する「相鉄の那須」は、1968年に相模鉄道が販売を開始した高原別荘地。東北新幹線那須塩原駅から車で約38分、東北自動車道の那須ICからは車で約22分の場所にあり、総開発面積は実に280万平米、総区画数2075区画という大型別荘地です。
敷地内には、清らかな白戸川が流れ、それに沿って約1㎞の散歩道「白戸川散策路」があります。川のせせらぎを聞きながら、山野草やオオルリなどの野鳥、小動物に出会うことができる散歩道です。
敷地内は、眺望が素晴らしく清流の音に癒される
区画は4つのゾーンに分かれており、「白戸川散策路」に隣接する「湧泉峡」は、メイン街道から那須五峰のひとつである朝日岳を望むことができます。
さらに眺望がよいゾーンは、「⽩雲台」。標高800メートルの場所に位置し、那須連山の主峰・茶臼岳を眺められるとともに、眼下には那須野が原を見渡せます。
いくつもの沢が流れ大きな湖がある「清流郷」には、アヒルが遊ぶ「しらさぎ湖畔公園」があり、清流の音が耳に心地よいエリアです。別荘地の玄関口にある「五峰平」には、メインストリートやコテージ型ホテル「コテージ アルカディア」、「レストラン オークテラス」があり、利便性が高い点が特徴です。フラットな地形には、美しく瀟洒な別荘が立ち並びます。
日帰り温泉も完備。一度訪れれば那須の魅力の虜に
別荘で休暇を楽しみながら、同じ別荘地内で温泉に入れることも、「相鉄の那須」の魅力。コテージ型ホテル「コテージ アルカディア」には、別荘地内の源泉から直接引き入れた、湯量も豊富なかけ流し温泉が完備されているのです。日帰り入浴が可能で、和風と洋風2種類の露天風呂があり、那須の自然に抱かれながらの入浴タイムは格別です。
ホテルに併設する「レストラン オークテラス」では、旬の素材を使った本格料理を味わえます。木漏れ日のなかでのティータイムや、広いデッキで楽しめるバーベキューも人気。
そのほか、「相鉄の那須」の中心エリアには、テニスコートが3⾯あるなど、敷地内で充分に余暇を満喫できる別荘地です。ホテルや温泉、レストラン、テニスコートの施設は、どなたでも利用が可能。一度訪れて、那須でしか味わえない優雅で心満たされる時間を体験してみてはいかがでしょうか。