楽しみ方

別荘ライフでは、自分の趣味の時間を存分に楽しみたい。そうお考えの人は多いのではないでしょうか。そこで、この連載企画では、リゾート暮らしの豊かさがワンランクアップする方法を趣味ごとにご紹介します。第1回目は、コーヒー。
自分だけのお気に入りの空間でコーヒーをゆっくりいただく時間は、何にも代えがたいですよね。たとえば、優しく差し込む木漏れ日を浴びながら。ときには、雨音を聴きながら──。そんな至福のひとときをくれるコーヒーを、さらにおいしくいれる方法があれば、知っておきたいものです。
今回は、おいしいいれ方の中でも果実味溢れるテイストなどを楽しめる「シングルオリジンコーヒー」を例に、その深い世界をご紹介します。お気に入りの豆の見つけ方、保存方法、水や抽出器具について知識を得て、とびっきりのリラックスタイムを過ごしてみませんか?

魅力あふれるシングルオリジンコーヒー

まずは、シングルオリジンとは何かについてご説明しましょう。シングルオリジンは、ブレンドをしておらず、かつ、生産国や生産者、精製処理方法が明確な豆のことを言います。一切ブレンドされていないため、豆そのものの味や風味をはっきりと感じ取れるのが特徴。なかには、まるで果実のようにジューシーなフレーバーを感じられるものもあることから、苦味に難色を示すコーヒー初心者にも好評です。
また、ワインや日本酒を、産地や品種ごとに飲み比べするように、コーヒーも同様に深めてみたいという“通”のかたにも愛されています。

シングルオリジンのコーヒー豆は、「HONDURAS LAS MORAS」(ホンジュラス ラスモラス農園)など、生産国と生産農園が明確だ

 

お店の人とコミュニケーションを取りながら、気軽に好みの豆を探してみよう

それでは、お気に入りのシングルオリジンのコーヒー豆を見つけるには、どのようなことを心がければいいのでしょうか。世田谷区三宿にあるシングルオリジンのコーヒーショップ『NOZY COFFEE』の代表、能城政隆さんに伺ったところ、「まずは、訪れたコーヒーショップの店員さんに、自分の好みを伝えることから始めるといいのでは」と教えて下さいました。

どんな豆を買えばいいかわからないときは、コーヒーショップで気軽に相談を

「いつも飲んでいるコーヒーのテイストや好きなデザートなど、ご自分の嗜好をお店の人に話して、勧めてくれるものを購入してみる。そして次に来店したときに感想を言って、継続的にコミュニケーションを取りながらほかの味も試していく。そうやって気軽に楽しむといいと思います。
本来は、コーヒーはご自宅で豆を挽いて、挽き立てを抽出して飲むのが一番おいしいのですが、コーヒーミルをお持ちでないかたもいらっしゃると思います。その場合は、お店で豆を挽いてもらって下さい。ふだんどんな抽出器具でコーヒーを落としているかをお店の人に伝えたうえで、器具に合う粒度に挽いてもらうといいと思います」

 

コーヒー豆は密閉容器に入れて、常温または冷凍で保存を

自宅でおいしくコーヒーをいただくにあたっては、「保存方法にだけご注意下さい」と、アドバイスを下さいました。
「保存するときはかならず密閉容器に入れて、ほかの食材の匂いがうつらない場所に置くといいと思います。冷蔵庫は温度が一定で、かつ冷暗所なのでご利用になるかたが多いのですが、コーヒーは冷蔵庫内の匂いを吸収する可能性が高いので、常温保存をおすすめします。もしくは、冷凍保存もいいですね。冷凍庫は、冷蔵庫に比べると空気の回り方が穏やかで、匂いを吸収しにくいので。そして、常温でも冷凍でも1、2週間で飲みきって、こまめに次のコーヒー豆を買うと、いつもおいしいコーヒーを味わうことができますよ」
豆の品質さえよければ、「コーヒーはどんないれ方をしてもおいしい」とのこと。「使用する水や抽出方法は、こうでなければならないという定義はなく、お好みのものを使っていただければいいと思います」

各地の名水で味わいのあるコーヒーを

水については、浄水器でろ過した水やミネラルウォーターで充分おいしくいただけるとか。けれど、リゾート地は名水のエリアで知られる土地も多いので、より味わいのあるコーヒーを飲めそうですね。たとえば、千葉県君津市の地下水「生きた水・久留里(いきたみず・くるり)」は、県外からの観光客にも愛されているという湧水。また、静岡県富士宮市の浅間大社には、清水が湧出する「富士山御霊水」の水源があり、煮沸しての飲用は可能。さらに、長野県松本市の松本城下町「源泉の井戸」の湧水も、お茶やコーヒーをいれる際に愛用している地元人が多いのだそうです。

出展:「環境省選定 平成の名水百選」

 

家庭でプロの味が楽しめる抽出器具 フレンチプレス

『NOZY COFFEE』で、「最も手軽に良質なコーヒーが飲める」とおすすめしている抽出器具は、Bodumの『フレンチプレスコーヒーメーカー』(0.35L用)。ペーパーフィルターやコーヒーカプセルを使用せず、粉に直接お湯を注ぎ抽出することから、コーヒー豆そのものの特徴を最大限に味わえます。適正な粉の量に対して適正なお湯の量を注ぎ4分待てば、家庭でもプロの抽出を再現可能。

フレンチプレスの抽出方法

  1. 熱湯であらかじめ温めておいたフレンチプレスに、挽き立ての中挽きの豆を18グラム入れる。
  2. タイマーを4分後に鳴るようにセットし、沸騰したてのお湯を粉全体に行き渡るように100ミリ注ぐ。
  3. そのまま30秒時間を置いたら、今度は淵に添わせるように、粉が攪拌しないように注ぐ。
  4. お湯の量が合計280ミリリットルになるよう、すべて注ぎ終わったら、プランジャーをポットの上にはめる。
  5. タイマーが鳴ったら、プランジャーをゆっくりと押し下げる。1分蒸らして、カップに注げば完成。

 

味と香りに影響を与えない ゴールドフィルター

お湯をゆっくり注ぎドリップで抽出する方法としては、coresの『ゴールドフィルター』がおすすめ。紙のフィルターとは違い、金属フィルターは豆本来の味が直接抽出されることが特徴です。特に、ゴールドフィルターはメッシュ部分が純金でコーティングされているため、酸化を防ぎ、味と香りに最も影響を与えないといわれています。ほんの2分ほどで抽出できるため、朝の忙しい時間にも最適です。

ゴールドフィルターの抽出方法

  1. コーヒーの粉と水の量は、フレンチプレスの抽出と同分量を使用。挽き方も同じく中挽き。
  2. ゴールドフィルターに粉を入れたら、沸騰したてのお湯約30ミリリットルが全体に行き渡るように注ぐ。このとき、できるだけ外側にかからないようにするとベスト。
  3. 30~40秒間蒸らしたら、その後数回に分けて280ミリリットル注ぎ終えて、完成。

 

コーヒーを通して上質な時間を過ごしましょう

いかがでしたか? お気に入りの豆を見つけて、抽出器具に少しこだわってみる。それだけでも、リゾート地で過ごす余暇の時間が、より満ち足りたものになりそうですよね。今回、おいしいコーヒーのいれ方を教えて下さった『NOZY COFFEE』の能城さんは、「その土地の、その年の、その豆だからこそのおいしさを届けたい。そのうえで、コーヒーを飲む人に上質な時間がもたらされれば嬉しいです」と、おっしゃいます。
時間をどう使うかは、その人次第。ひとつひとつを慈しみ、自分ならではの豊かな別荘ライフを送りたいものですね。

コーヒーと過ごす時間について、とても幸せそうに話す能城さん

 

NOZY COFFEE

住所:東京都世田谷区下馬2-29-7
営業時間:10:00~18:00

撮影:内田 龍

 
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