はじめに
今まで6回に渡り蓼科での別荘生活について書いてきました。綺麗事ではなく具体的な事実にもとづいた感想として書いてきたつもりですが、今回はより具体に踏み込んで、山での別荘生活における“お金のこと”について書いてみようと思います。
都会での生活以上にお金がかかるかもしれません
結論から入りましたが、都会を離れて地方で生活をするからと言って生活に関する費用が減るわけではないことが身にしみてよく分かりました。以前にも書きましたが“大自然のある地方で都会の便利さを適度に持ち込んで生活をする”ことを目的としているので、ある意味当然のことなのかもしれません。もちろん個人が置かれている仕事とプライベートの環境に左右されますので、あくまでも参考ということでお考えください。
下の円グラフは僕が使っている家計簿アプリ“マネーフォワードME”から抽出した2023年1月の費用の内訳です。
プライベートだけでなく仕事(僕が経営している会社の事業経費等)についても含まれていることは特殊なのでご注意ください。僕はほぼ1人で事業を行っているので、お金の出入りについてざっくり把握するためには合算してしまった方が分かりやすいからです(もちろん会社の決算等の処理は別のサービスである“MFクラウド会計“等で個別に行っています)。
“自動車”と“住宅”関連がそれぞれ全体の約20%, “食費”が約10%の順番で三大支出になっています(“その他”も約10%ですが、“雑費”が占める割合が大きいので今回詳細の説明からは除外します)。それぞれの大きな項目から見ていくことにしましょう。
山の別荘暮らしでは必須である自家用車
文字通り、ないと生活できません。
僕が暮らす管理型別荘地、東急リゾートタウン蓼科(以下:東急蓼科)は長野県茅野市にありますが実際には八ヶ岳山麓に位置しており、市街地からビーナスラインを上った標高約1,300mのところにあります(東急蓼科自体は標高1,200〜1,800mあたりに広く位置しています)。 中央本線の駅があり特急あずさも停まる茅野駅から距離にして20km弱、車で20分くらいかかります。
東急蓼科では管理を委託されている東急リゾーツ&ステイさんが別荘地から駅までのシャトルバスを無料で運行してくれています。とてもありがたいことですが本数は少なく行き先も茅野駅に限定されているので、急用はもちろん、ふと思い立った時にどこかへ行くことはできません。僕は常に自由を手にしていたい人間なので、そうなると選択肢は自家用車を持つ以外にありません。
自動車に関する費用で最も大きいのは自動車本体に関するものです。車は僕の会社の社用車としてリース契約しており、毎月のリース費用がこれに当たります。個人で自家用車を持つことが一般的かと思いますがオートローンを活用した場合の返済費用であり、一括購入した場合の減価償却費的なものと考えて良いでしょう。
次に多いのが燃料費で1月だけで約3万2,000円かかっています。車の平均燃費は走行データから15km/リットルとそこそこです。燃料はディーゼルなのでガソリンよりは安価です。それでもこれくらいはかかります。毎回ほぼ燃料がないところから満タンにして8,000円くらいくらいかかっていますので、月4回くらい給油しています。サービスステーションも近くにはないので10kmくらいの距離を走っていく手間がかかります。とは言え、前述した通り避けることはできない時間コストなのです。
そうそう、忘れていましたが駐車場は無料です。後述するヴィラ管理費に含まれていると考えられるかもしれませんが、嬉しいです(車庫証明もしっかりと出ます)。
馬鹿にできない別荘管理費
“住宅“関連の費用が2番目にきていますが、本来であれば”食費“に次いで3番目になると思っています。
僕は東京の東上野にマンションを保有していて、住宅ローンが残っています。その返済費用が含まれています。更に別荘である東急蓼科に定住するようになったのでリロケーションして人に賃貸物件として貸し出すことにしました(幸いにして物件を宣伝して5日目で借り手が見つかり契約に至りました)。そのためのリフォームを2022年12月に行った支払いが乗っています。臨時支出があったので2番目になったということです。
臨時支出ではない部分で大きな割合を占めるのが別荘の管理に関する費用で約60,000円かかっています。東急蓼科では“別荘管理費”と“ヴィラ管理費”というものがあります。“別荘管理費”は別荘地全体の管理に関するもの、“ヴィラ管理費”はマンション型であるヴィラの管理に関するものです。ログハウスのような戸建て別荘に住んでいる方は前者のみですが、僕のようなヴィラの住人は両方支払います。
僕は東急蓼科にヴィラを2物件所有しています。最初に入居した物件が手狭になったので今の物件を購入して引っ越したためです。最初の物件は売りに出していますが、まだ買い手がついていないので管理費は払い続けています。ですから大体1物件あたり30,000円前後が管理費の目安です。東京23区で2LDKのマンション暮らしをされている方と同じか、やや高いくらいでしょうか。東急蓼科の敷地内がいつも綺麗で安全な状態が維持されていることを考えれば相応の対価かなと思っています。
都内と比べて変わらない食費
食費の絶対額は都内で生活していた頃と比べてあまり変わりませんでした。総務省が実施している家計調査も参考にしてみましたが世帯収入から見れば平均的な支出と言ってよさそうです。
一方で“食料品“と“外食“の比率は、感覚値にはなりますが、逆転したように思います。都内ではカフェランチ等も含めて外食中心でしたが、山の別荘生活では食料品を調達して家で調理して食べることが増えたということです。
ポイントがひとつあるとすれば、地方だから食材が安いというのは幻想で、スーパーなどの流通・小売ネットワークを使っている時点で価格は都会とあまり変わらないということです。地元のコミュニティに入って生活している移住者であれば話は別で、お付き合いの中で野菜や果物、お米を譲ってもらったりすることがあるかもしれませんが、僕のようにそこから離れて生活するとその恩恵にあずかることはできません。
都会で稼ぎ、地方で暮らす
ここまでは支出について費用内訳を紐解いてきましたが、収入について書いてみます。僕は蓼科の別荘に住んでいますが地元で稼いではいません。ほぼすべての収入は僕が経営する経営コンサルティングの会社の事業によって生み出されています。事業のクライアントはほぼすべて東京都を含めた都市圏の企業です。都市圏で稼いだお金について法人税はそのまま返し、事業経費や僕が正社員として受け取った給与所得を前述した費用、住民税などを地方に返す、いわば“生きる地方交付税”のようなかたちです。
経営コンサルティングの仕事のほぼ全てはリモートでできます。僕は新型感染症の騒動の前、東京で暮らしている頃から必要不可欠な状況以外ではリアルで対面しないスタイルを築いていました。騒動になって世の中、特にクライアント側に大きな変化が起こりリモートワーク、ミーティングが当たり前になりました。今でも必要と思われる場合には車を運転して東京に出張していますが、たまに都会の風に当たることは生活の中でのメリハリに繋がっています。
望んだ生活は実現する、望めば手に入る
ということなのかなと思います。大半の人は当初から望んだことが叶うことがないと思い、望むことを諦めてしまいます。僕はどれだけバカバカしい内容だったとしてもまずは望みます。望めば自然に行動します。行動することで見えてくる現実はもちろんありますが、当初の望みが形を変えていくこと自体を楽しんでいきます。行動が積み重なった結果として目の前にある現実、それこそが望んだものなのだなと思っています。
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