みなさん、こんにちは。
リゾートSTYLE編集部です。
別荘にはさまざまなタイプがあります。これまでも何度かご紹介させていただいた「ホテルコンドミニアム」は日本国内で注目されるようになったのは近年のことですが、グローバルな市場では一般的に認知された不動産商品です。
ホテルの1室を所有するこの物件は、利用時にはホテルクラスのサービスが受けられ、利用しない期間はホテルとして貸し出すことで賃料収入を得られるシステムです。世界的に有名な高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン」や「トランプ・タワー」も、このホテルコンドミニアムを分譲しています。
自己利用と賃料収入という2つを両立させている合理性が魅力のリゾート物件ですが、ホテルコンドミニアムの賃料収入である「ペイバック」の仕組みには、大きく分けて3つのタイプがあります。皆さまに「ホテルコンドミニアム」をよりご理解いただけるよう、今回はペイバックの仕組みについてご紹介しましょう。
ペイバックのタイプは大きく分けて3つ
ホテルの1室を所有し、自分たちが利用しない期間は客室として運営することで賃料を得る仕組みをここではペイバックという呼び方をします。運営はホテル側が行い、その売上からオーナーへ賃料が支払われるホテルコンドミニアムは、物件の維持費と手間の削減や収益が期待できるため、国内外において人気が高まっている物件です。
そんなホテルコンドミニアムのペイバックには、物件によって主に3タイプがあります。
- 所有する客室の売上に基づき変動するタイプ
- ホテル全体の売上に基づき変動するタイプ
- 固定の賃料・利回りが保証されているタイプ
なおペイバックのタイプによって、「オーナー自身がホテルを利用する際、どういった優遇が受けられるか」という点もそれぞれ異なります。それぞれの仕組みや内容を、代表的な物件と合わせてご紹介していきましょう。
その1. 所有する客室の売上に基づき変動するタイプ
このタイプの物件は、客室ごとの売上からホテルの収益、リネン代や管理費等の経費を差し引いた分がオーナーの収入になります。そのため所有する客室の稼働率によってペイバックの金額が異なり、収益が変動しやすいのが特徴です。
現在、このペイバック・システムは国際的にも主流となっており、国際基準で5つ星を取得しているハイランクのホテルでも多く見られます。国内では、平成初期に建てられた物件や、北海道のニセコを中心とした、海外資本が開発した物件がこのタイプにあたります。
またこのタイプのメリットとして、オーナーが利用する上の優遇が3タイプの中で最も大きいことが挙げられます。収支が客室ごとに完結するため、「オーナーは無料で利用できる」などの特典が設定しやすくなっています。
【このタイプの代表的な物件】
・ザ・ヴェール・ルスツ/北海道
ニセコエリアは世界的なスノーリゾートとして認知されています。ホテルコンドミニアム等の開発も盛んに行われましたが、最近では周辺の地域にも開発が広がっています。留寿都(るすつ)初のホテルコンドミニアムとして2020年の完成を予定している「ザ・ヴェール・ルスツ」は、通年型複合リゾート施設という魅力に加え、「スキーイン・アウト」の需要に応える物件です。
建築年:2020年竣工予定
間取り:1ベッドルーム~3ベッドルーム
居室面積:約51平米~約271平米
物件詳細はコチラから
・カライワイキキビーチ(旧トランプタワー)/ハワイ
一流のアメニティとサービスがお楽しみいただける、ホテルです。世界的に人気が高いハワイのワイキキに所有する、というステータスも見逃せません。オーナー利用時は原則宿泊料金無料で、各種アメニティは開封済みなら毎日交換、客室の清掃も日に2回、日本語を話せるスタッフもおり、ホテルサービスの質の高さも人気を呼んでいます。
建築年:2009年
間取り:スタジオタイプ(0ベッドルーム)~2ベッドルーム
居室面積:約33平米~約189平米
物件詳細はコチラから
その2. ホテル全体の売上に基づき変動するタイプ
客室ごとではなく、ホテル全体の収益からそれぞれのオーナーが保有しているポイントに基づいてペイバックが配分されます。ポイントには、それぞれの客室に設定されているポイント(新築分譲時の販売価格準拠)と、客室として稼働した日数・曜日・時期等の要素によって追加されるポイントがあり、双方のポイントの合算に基づいて決定される場合が多いです。
このタイプの物件は、沖縄エリアで多く見られます。またホテル全体での収益を担保するために、上記で述べたタイプ1のペイバック・システムの物件に比べ「オーナーの宿泊料が50%引き」といったように優遇が限定的になります。しかし、その一方で空室リスクが低く抑えられ、変動が比較的安定しているという利点があります。
【このタイプの代表的な物件】
・カフーリゾート フチャク コンド・ホテル/沖縄
2009年より開業し、一般のお客様の宿泊先としても、売買物件としても人気。沖縄・恩納村のホテルコンドミニアムです。オーシャンビューのこの物件は全室スイートルーム、ホテルサービスの評価が高く、滞在時の快適性はもちろん高い稼働率による利回りから、人気の高い物件です。
建築年:2009年
間取り:1ベッド~2ベッドルーム
居室面積:ホテル棟…約36平米~約137平米/ レジデンス棟…約61平米~約84平米
物件詳細はコチラから
・ホテルサンセットヒル/沖縄
2018年9月にリニューアルオープンした、全室がオーシャンビューとなっている沖縄・恩納村のホテルコンドミニアムです。恩納村の入口に位置し、観光拠点としておすすめです。築28年と比較的築古のため償却期間が短く、固定資産税評価額も低いため、相続税等の対策を考えている方にもおすすめです。
ホテルコンドミニアムを活用した節税対策にご興味の方は「相続税対策をリゾート不動産で。ホテルコンドミニアムの節税効果と推奨物件をご紹介」をご覧ください。
建築年:1990年
間取り:1ベッドルーム
居室面積:約43平米~約44平米
物件詳細はコチラから
その3. 固定の賃料・利回りが保証されているタイプ
前もって賃料や利回りが保証されていることから、収支の想定がしやすくなっています。収益に大きな増減がなく安心感がある、賃料収入に関する手間が少ないといったメリットがあり、ホテルコンドミニアムならではの魅力を高めているタイプといえるでしょう。
一方で、ホテルとしての稼働日数を確保しなければ利回りの保証ができないため、保証の年数を定めていたり、オーナー利用に条件が加わっていたりするケースも少なくありません。オーナー利用に加わる条件の例としては、以下のようなパターンがあります。
- オーナーの利用日数に制限がある。
- オーナー利用時の宿泊料割引額があまり大きくない。
- オーナー利用日数による日割り精算で、ペイバックの金額をその都度修正する。
【このタイプの代表的な物件】
・イリカイアパートメント/ハワイ
ワイキキビーチまで徒歩約5分、近年開発が盛んなアラモアナまでも徒歩圏なので、ショッピングも楽しめます。オーシャンフロントの立地が魅力で人気の高いホテルコンドミニアムですが、20階~25階に関しては月々の賃料が保証されており、自己利用以外で増減しないシステムです。
建築年:1965年
間取り:スタジオタイプ(0ベッドルーム)~2ベッドルーム
居室面積:約45平米~約304平米
物件詳細はコチラから
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今回は、ホテルコンドミニアムの「ペイバック」の仕組みについてご説明しました。タイプ別の違いに加えて、ペイバックの配分方法や利用時のオーナー特典は物件ごとに異なりますので、気になる物件がございましたらお気軽に東急リゾートまでお問い合わせください。今後も引き続き、「ホテルコンドミニアムとは?」をテーマに、ホテルコンドミニアムの魅力とシステムをご紹介する記事を発信していく予定です。ぜひ楽しみにお待ちください。