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世界の「ゴルフ大国」のひとつに数えられるオーストラリアには、約1,500にのぼるゴルフコースがあります。始まりは1800年代に入植した英国人が築いたゴルフコース。そのため歴史の長いトップクラスに数えられるゴルフコースは、英国ゴルフ文化の影響を受けています。
また、四方を海に囲まれたオーストラリアには、海岸付近の良質砂状地質を利用して作られたコースも少なくありません。
当記事では、そのような背景を持つオーストラリアのゴルフ文化についてお伝えしつつ、富裕層が通う名門ゴルフクラブ・ゴルフコース6選をご紹介します。

 

オーストラリアのゴルフ事情

1800年代に英国人が始めたオーストラリアのゴルフコースは、英国のゴルフ文化の影響を受けながらも、オーストラリアの地形をうまく使い、また近年ではオーストラリア独自の文化も反映しながら発展してきました。

オーストラリア最古のゴルフ場「ラソー・ゴルフコース(Ratho Golf Course)」

オーストラリアで最初に作られたゴルフ場は、1821年創立のタスマニア・ホバートにある「ラソー・ゴルフコース(Ratho Golf Course)」です。当時オーストラリアに入植したスコットランド人が築いたもの。
現在のコースは昔の面影を残しながらも、近代ゴルフの条件にマッチするようコースの変更も行ってきたそうです。現在では「ラソー・ファーム(Ratho Farm)」というリゾートの一部になっており、公共のゴルフコースとして一般の人に親しまれています。

写真提供:Ratho Farm

写真提供:Ratho Farm

 

オーストラリアの人口に対するゴルフ場の数・比率

2017年5月に掲載されたフォーブズの記事によると、ゴルフコースの数はアメリカが1位、2位がカナダ、3位が日本、そして4位に英国とオーストラリアが肩を並べています。
ここで特記したいのが、人口に対するゴルフ場の数です。各国の2017年度の人口をゴルフコースの数で割ってみると、オーストラリアの人口に対するゴルフ場の数はカナダに次いで2位となり、オーストラリアでは人口に比してゴルフ場の数が多いことがわかります。

 

オーストラリアのゴルフコースの特徴

オーストラリアのゴルフ場にはプライベートと公共のものがあり、プライベートは会員制になっています。また、ゴルフ場の数が多いことから、公共のゴルフ場などは家族連れでもプレーが楽しめるようになっています。
トップクラスのゴルフ場ではドレスコードが厳しく、一般的にカートは使いません。これはイギリスの伝統を受け継いでいるためです。また、オーストラリアの海岸の地質は上質の水はけのよい砂状地質であるため、その利点を活用した海岸沿いのゴルフコースが多いのが特徴です。

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オーストラリア国内トップ100ゴルフコースの州別比較

オーストラリア国内には現在1500以上のゴルフコースがありますが、どこの州にゴルフコースが多いのでしょうか。世界中のトップ100のゴルフコース情報を提供している独立機関「Top 100 Golf Courses」には、オーストラリア国内のトップ100ゴルフコースの州別比較が載っています。それによると、もっとも多いのがメルボルンのあるビクトリア州で、半分の50を占め、次がシドニーのあるニューサウス・ウェルズ州が25、3位がゴールドコーストのあるクィーンズランド州の19となっています。

まずは、メルボルンのトップゴルフクラブ・コースをご紹介していきましょう。

 

メルボルンのトップゴルフクラブ・コース

メルボルンは、オーストラリアでもっともゴルフコースの多い都市です。特に東側の近郊には、東京の世田谷区と杉並区を合わせたくらいの面積しかないところに、11のゴルフコースが連立しています。これは、水はけのよいサンドベルト(砂状地層地帯)という、ゴルフ場にとって理想的とも言える地質を利用しているからです。

ロイヤル・メルボルン・ゴルフクラブ(Royal Melbourne Golf Club)

写真提供:Royal Melbourne Golf Club

写真提供:Royal Melbourne Golf Club

ロイヤル・メルボルン・ゴルフクラブは1891年創設。こちらには、西側と東側の2つのコースがあり、とくに西側のコースはオーストラリアで1位、世界で6位にランキングされているゴルフコースです。

写真提供:Royal Melbourne Golf Club

写真提供:Royal Melbourne Golf Club

これまで「オーストラリアン・オープン」が16回開催され、また2019年のプレジデントカップ開催も決定しています。海外のプレーヤーからは「死ぬまでに一度はプレーしたいゴルフ場のひとつ」として称賛されています。

 

キングストン・ヒース・ゴルフクラブ(Kingston Heath Golf Club)

写真提供:Kingston Heath Golf Club

写真提供:Kingston Heath Golf Club

オーストラリアで2位にランクインしているキングストン・ヒース・ゴルフクラブは1925年にオープンしたメルボルンのサンドベルト地帯にあるゴルフ場です。
平均的な18ホールの面積が100haであるのに対し、キングストン・ヒース・ゴルフクラブのコースの面積は50ha。コースは、この比較的狭い面積をうまく利用してバンカーなどをアレンジしてあるためプレーヤーにとって大きなチャレンジとなっています。
イアン・ベイカフィンチやジェフ・シャックルフォードなど世界のトップゴルファーにより称賛されています。

写真提供:Kingston Heath Golf Club

写真提供:Kingston Heath Golf Club

 

シドニーのトップゴルフコース

シドニー周辺では、シドニー湾やボタニー湾に沿って作られたゴルフ場が有名です。プレーに最適な砂地を利用できるだけでなく、海岸の美しい景色を背景にプレーができることがメリットです。

ニューサウス・ウェールズ・ゴルフクラブ(New South Wales Golf Club)

写真提供:New South Wales Golf Club

写真提供:New South Wales Golf Club

ニューサウス・ウェールズ・ゴルフクラブは、オーストラリア大陸を発見したキャプテンクックが初めて上陸したボタニー湾の海岸端に作られています。オーストラリアでは4位にランクインしています。

写真提供:New South Wales Golf Club

写真提供:New South Wales Golf Club

1929年創設の当クラブは、当初アリスタ・マッケンジーが設計しましたが、近年、グレッグ・ノーマンにより一部変更されています。ここでは大きなトーナメントはあまり開催されていませんが、海岸に近いために風による影響が強く、その分チャレンジングなプレーができることで知られています。

 

ロイヤル・シドニー・ゴルフクラブ(Royal Sydney Golf Club)

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ロイヤル・シドニー・ゴルフクラブは、シドニーの一等地「ローズベイ」にあります。「オーストラリアン・オープン」を過去に5回も開催しており、1893年創立の名門ゴルフコースとして今でもその名を馳せています。
当クラブは現在、テニスコートや宿泊施設を整えたリゾートの一部になっています。そして、メンバーシップの取得が難しいゴルフクラブとも言われています。

 

ゴールドコーストのトップゴルフコース

オーストラリアの一大観光エリアでもあるゴールドコーストには、リゾートの一部として運営されているゴルフコースが目立ちます。競技用のゴルフコースというよりは、レジャー要素の強いゴルフコースであると言えるでしょう。

リンクス・ホープ・アイランド・ゴルフコース(Links Hope Island Golf Course)

写真提供:Links Hope Island Golf Course

写真提供:Links Hope Island Golf Course

リンクス・ホープ・アイランド・ゴルフコースは、「ホープ・アイランド・リゾート」内にあるゴルフコースです。1993年創設の比較的新しいゴルフコースです。
当コースの設計者は、ブリティッシュ・オープンで5回優勝経験のあるピーター・トムソン。ポットの形をしたバンカーが多いことで知られています。

写真提供:Links Hope Island Golf Course

写真提供:Links Hope Island Golf Course

 

ロイヤル・パインズ・ゴルフコース(Royal Pines Golf Course)

写真提供:Royal Pines Golf Course

写真提供:Royal Pines Golf Course

ロイヤル・パインズ・ゴルフコースは、ビクトリア州に本部を持つ「ロイヤルオーストラリア自動車クラブ」のリゾート内にあるゴルフコースです。
18ホールのコースが3つあり、そのうちの1つはチャンピオンシップコースになっています。2017年のワールドゴルフアワードでは「オーストラリアのベストゴルフホテル」に選ばれています。

写真提供:RACV Royal Pines Golf Course

写真提供:RACV Royal Pines Golf Course

 

◆ ◆ ◆

オーストラリアには人口に比してゴルフコースが多いため、比較的低額で気楽にプレーが楽しめるゴルフ文化があります。同時にトップクラスの名門ゴルフクラブに所属するゴルフコースもいくつかあり、厳格な会員制が敷かれています。こうしたゴルフコースは英国の伝統を受け継ぎ、ドレスコードが厳しくカートを使用しないなどの特徴があります。
独特な地形、風景、文化を持ったオーストラリア。富裕層が通うトップのゴルフコースは、日本とはまた違ったチャレンジを提供してくれることでしょう。

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